辻村深月原作「ツナグ」が、松坂桃李主演×樹木希林共演で映画化!
吉川英治文学新人賞受賞した、辻村深月のベストセラー小説「ツナグ」が、松坂桃李主演、樹木希林共演で映画化されることがわかった。松坂の単独主演はこれが初。『陰日向に咲く』(08)、『ROOKIES 卒業』(09)、「JIN 仁」などを手掛ける平川雄一朗が原作に深く共感し、映画化を熱望、監督・脚本を務める。音楽は『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズなどの佐藤直紀が本作の脚本を読み、楽曲制作を即座に引き受けた。
若者の微妙な心情や、思春期独特の揺れ動く気持ちをとらえた透明感のある作風が女性から支持を集める原作。死者との再会を望む人のために、その仲介を司る“ツナグ”。この“ツナグ”を通し、他人の人生に深く関っていく一人の青年の葛藤と成長を描いたファンタジー作品だ。生者にとっても、死者にとっても、面会の機会はたった一度だけ。半信半疑で依頼をしてくる人たちの前に現れる使者は、ごく普通の男子高校生・歩美だった。金ならあると横柄な態度で亡き母親に会うことを希望する中年男性・畠田。自転車事故で死んでしまった親友に聞きたいことがある女子高生・嵐。突然失踪した恋人・キラリの安否を確かめたいサラリーマン・土谷。歩美は、実は“ツナグ”を祖母のアイ子から引き継ぐ途中の見習いで、その過程で様々な疑問を抱く。
2011年、『僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.』『アントキノイノチ』に出演し、第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞した松坂。主人公の高校生・歩美を演じることについて、「台本を読んで面白い設定だと思いました。“ツナグ”の仕事はすごく特殊な仕事なので、観客が歩美を通して『ツナグ』の世界観に入っていけるよう、普通の青年としての演技を心がけています」と意気込みを語り、樹木との共演に「刺激だらけで、貴重で良い経験をさせていただいています」と共演の喜びを言葉にした。
歩美のことを人生の先輩として、“ツナグ”の師匠として、時に厳しくも温かく見守る祖母・アイ子を演じる樹木希林。本作のテーマ、“ツナグ”について、「目に見えない、人の力が及ばないところが面白いなと思いました」とコメントし、演じるうえで「死とは非日常なものなので、死が日常に当たり前にあるというふうに意識して演じました。彼岸と此岸の区別がないように、死が特別にならないようにしました」と、心掛けた部分も多いようだ。松坂の印象を「顔が良い、身長はある、でもお金はない! それが良いところね! ハンサムな青年と仕事ができて、乞うご期待です!」と、本当の祖母のように、松坂をすっかり気に入っていたようだ。
松坂、樹木のほか、佐藤隆太、桐谷美玲、橋本愛、大野いと、遠藤憲一、別所哲也、本上まなみ、浅田美代子、八千草薫、仲代達矢と豪華俳優陣が脇を固める。3月中旬にクランクインした『ツナグ』は5月上旬にクランクアップ予定、10月6日(土)より全国公開を迎える。【Movie Walker】