『Black&White』トム・ハーディは「憎らしいほど才能に恵まれた俳優だ」と共演者が語る
もし『ミッション:インポッシブル』のイーサン・ハントと、『007』のジェームズ・ボンドが、恋のライバルになったら? マックG監督のこの突飛なアイデアを基に、CIAのトップエージェントたちが一人の女性を獲得するために、とんでもないバトルを展開する『Black&White ブラック&ホワイト』(公開中)。本作で個性的な演技を見せているのが、ハリウッドの今後を担うクリス・パインとトム・ハーディだ。特にトム・ハーディは、これまでのシリアスな演技を払拭し、アクション俳優としての新境地を切り開いている。
トム・ハーディは、1977年にロンドンで生まれ、トム・ハンクスとスティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務めるドラマ「バンド・オブ・ブラザーズ」に出演、俳優としてのキャリアを踏み出した。『インセプション』(10)をはじめとした話題作に立て続けに出演し、近未来SF映画の金字塔のリブート作『マッドマックス』(全米公開年予定)の主演や、1969年のサンフランシスコを舞台にベトナム戦争の負傷兵を描く、ワーナー・ブラザース製作のバイカー・ギャング映画(タイトル未定)の主演も決定している。ヒース・レジャーの遺作になった『ダークナイト』(08)の続編『ダークナイト ライジング』(7月28日公開)では、ジョーカーを凌ぐ知能と圧倒的なパワー持つ最凶の敵ベイン役に大抜擢された。どのような怪演を見せてくれるのか、大きな期待が寄せられる。
マックG監督は、ハーディのこの才能にほれ込み、タック役に起用。共演のクリス・パインは、ハーディについて「憎らしいほど才能に恵まれた俳優の一人だね。トムは強いカリスマ性を持った、とびっきりのハンサムで、複雑な心情や英国人の感受性を役に生かしているんだ」とベタ褒めしている。ハーディ自身は「アクションロマンスというのは、簡単にできるものじゃない。今までやったなかで一番苦労した作品の一つだった。こんな経験ができたことをとても感謝しているよ」と謙虚なコメントを残す。
『裏切りのサーカス』(公開中)ではイギリス情報局秘密情報部のエージェントを、本作ではCIAのエージェントと、立て続けにスパイ映画に出演しているトム・ハーディ。カリスマ性と謙虚さを持ち合わすハーディは、同じくドラマもアクションもこなすトム・クルーズを超える逸材になるのだろうか? そんな彼の才能は是非とも劇場で確かめてもらいたい。【Movie Walker】