第11回トライベッカ映画祭、ロマコメ『The Five-Year Engagement』で華やかに開幕!

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第11回トライベッカ映画祭、ロマコメ『The Five-Year Engagement』で華やかに開幕!

世界同時多発テロの復興を願ってロバート・デ・ニーロらが立ち上げ、今年で11年目を迎えたトライベッカ映画祭が、4月18日の夕方、『The Five-Year Engagement』(全米4月27日公開)で華やかに幕を開けた。

同作は、『プラダを着た悪魔』(06)でブレイクし、今、イギリス人女優の中で最もホットなエミリー・ブラントと、第84回アカデミー賞で主題歌賞にノミネートされた『ザ・マペッツ』で一躍時の人となり、ミシェル・ウィリアムズとの交際を認めたばかりのジェイソン・シーゲルが主役のロマンティックコメディで、ジーグフェルドシアターには多くのメディアやファンが押しかけた。

4月29日(日)まで開催される同映画祭には、今年も世界46ヶ国から89の長編作品(57作がフィクション、32作がドキュメンタリー)、60の短編作品が出展されることになっているが、年々その規模と知名度を増しており、カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、そしてニューヨーク映画祭などに並ぶ国際映画祭として世界的な地位を高めている。そのうえで、11年目となった今年は初心に立ち返り、アートの街ニューヨークにふさわしい、よりエッジの利いた作品や時代を反映した過激なドキュメンタリー映画など、さらにアート色の濃い作品が多く出展されている。

メジャーなところでは、エミリー・ブラント主演の『YOUR SISTER'S SISTER』、今年は主演作が目白押しのクリスチャン・スレーター久々の主演作『Freaky Deaky』、ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローゲン主演の『Take This Waltz』のほか、バル・キルマー主演のドキュメンタリー映画『The Fourth Dimension』、ジュリエット・ビノッシュ主演の『Elles』、エリック・バナ、オリヴィア・ワイルド主演の『Deadfall』、アカデミー作品賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』(08)のフリーダ・ピント主演の『Trishna』、ロブ・ロウ主演の『knife Fight』などがプレミア上映される。

また、昨年アカデミー賞の司会を務めたジェームズ・フランコが、米テレビ番組「ジェネラル・ホスピタル」の撮影の合間に撮った実験的映画『Francophrenia (Or Don't Kill Me, I Know Where the Baby Is)』や、映画界におけるデジタル化の波について、キアヌ・リーブスが、マーティン・スコセッシ監督、ジェイムズ・キャメロン監督、ジョージ・ルーカスなどの巨匠や映画関係者たちの本音に迫るドキュメンタリー映画『Side by Side』、永きに渡って音楽界に君臨し、アレサ・フランクリン、レディー・ガガ、故エイミー・ワインハウスなどとのデュエットアルバムで、85歳にしてBillboard 200で自身初の初登場1位を獲得したトニー・ベネットを描いたドキュメンタリー作品など、実にバラエティに富んだ作品が勢ぞろいしている。

昨年7月に初めて同性愛者の結婚が認められたニューヨークらしく、同性愛者の恋愛を描いた作品や、過激なティーンエイジャーの実態を描いた作品、家庭生活を赤裸々にえぐり出した作品など、過激で個性的な作品も盛りだくさんなのも特徴の一つと言えそうだ。

残念ながら、今年は日本人監督の出展作品はないが、西島秀俊主演、常盤貴子が出演し、アミール・ナデリ監督が日本で撮影した『CUT』(一部劇場で公開中)が上映される。

そして今年の一大イベントは何と言ってもクロージング!今、最も注目を集めている作品でアメコミのキャラクターが一堂に会する『アベンジャーズ』(日本8月17日公開)が、5月4日(金)の全米公開に先駆けて公開されることが決まっており、今年も盛りだくさんで楽しいフェスティバルになること間違いなしだ。【NY在住/JUNKO】

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