白髪のロッカーが日本を席捲!? クールな歌声に絶賛の声が集まる|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
白髪のロッカーが日本を席捲!? クールな歌声に絶賛の声が集まる

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白髪のロッカーが日本を席捲!? クールな歌声に絶賛の声が集まる

フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキの新作『ル・アーヴルの靴みがき』(公開中)が、連日満員で立ち見まで出るほどの大ヒットスタートを切っている。根強い人気を誇るカウリスマキ監督のファンにとっては、5年ぶりとなる新作でおまけに『ラヴィ・ド・ボエーム』に登場する芸術家のその後の物語が綴られるということで注目を集めていたが、なんとシニア層からも大きな支持を集めているのが好調の原因の一つだ。

カウリスマキ監督といえば、音楽好きで知られ、劇中での音楽の使い方のセンスには定評がある。『コントラクト・キラー』(90)の、ザ・クラッシュのボーカリスト、ジョー・ストラマーの演奏シーンの格好良さは強い印象を残している。そして、フィンランドの人気ロックバンド、レニングラード・カウボーイズを主演に2本の映画を製作。日本でも人気となり、CMにも起用されたほど。また、レニングラード・カウボーイズのPVもカウリスマキは演出しているのだ。

そんなカウリスマキが、『ル・アーヴルの靴みがき』で登場させたアーティストがいる。それが白髪のロッカー、リトル・ボブだ。1970年代からル・アーヴルを拠点に活躍している彼の歌声を聴いたカウリスマキは「ル・アーヴルはフランスのメンフィス、リトル・ボブはそこのエルヴィス・プレスリーだ」と大絶賛。脚本を書き直すほどのほれ込みようで、劇中にはリトル・ボブのライブシーンも登場している。そのライブシーンは観客からも大好評で、歌声はもとより、生き方そのものの格好良さは、カウリスマキだけではなく観客も虜にしてしまったようだ。

また、主人公の愛犬として登場するライカは監督の愛犬で、第11回パルムドッグ賞で審査員特別賞(大賞受賞犬は『アーティスト』のアギー)を受賞。ライカの名演技にも注目したい。【トライワークス】

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