なぜ顔を隠さない!? 中国映画史上最高のSF超大作ヒーロー、そのビジュアルとは?
“誰もが楽しめる中国最高のSF超大作”をテーマに、2003年にプロジェクトがスタートした中国・香港・台湾の合作映画『未来警察 Future X-cops』。構想6年、製作期間2年、そして総製作費21億円という膨大な歳月と金額が注ぎ込まれた超大作として話題を集めていた同作が5月19日(土)、遂に日本でも公開される。
香港らしいワイヤーアクションと最先端のVFX技術を駆使し、愛と正義と友情をテーマに描く近未来ヒーローアクションの主役に抜擢されたのが、『インファナル・アフェア』(02)、『新少林寺 SHAOLIN』(11)などで知られるアジア映画界の大スター、アンディ・ラウ。彼が演じるのは、太陽エネルギー運用システムを開発した博士の命を守るためにサイボーグ超人に改造されたエリート警察官ジーハオだ。アンディ・ラウといえば、その男らしく精悍なルックスでアジア圏のみならず、西洋でも高い人気を誇る俳優だが、そんな彼目当ての観客へのサービスと言わんばかりのパワードスーツのデザインが、驚くほど斬新なのだ。
『ロボコップ』(87)や『アイアンマン』(08)、日本の特撮ヒーローなどにみられるように顔面、特に戦いの要となる目の周りを重点的に保護するのが従来のパワードスーツのデザインだが、このジーハオの顔周りは透明なシールドに覆われているのみ。その周囲は頑丈そうなメタリックな材質にも関わらず、その素顔がばっちり見えてしまうデザインにしたのは、アジアのスーパースターの顔を隠してしまうのは忍びないといったスタッフ陣の配慮なのだろう。
「真剣に作っているけれど、どこかユーモラス」といった中華圏製作映画の持ち味が楽しめる本作の公開を記念して、シネマート六本木とシネ・リーブル梅田で、“アンディに敬意を!”「未来人敬礼割引」も実施する。劇場窓口の係員に「未来人です」と表明し、かつ敬礼をした3名以上のグループは1人1000円で鑑賞できるという太っ腹企画だが、対象は未来人(※自称)の方限定だ。3人そろって恥ずかしがらずに、気をつけの姿勢で右腕を肩の高さに水平に上げてから、そのままひじを曲げ人差し指を頭の前部に当て、指を曲げずにまっすぐ伸ばし、ひじが前に出ないようにする“未来人の正しい敬礼”をして、従業員が敬礼を返したらOKという、なかなか難易度の高いミッションが要求される。未だかつてないほどにエキサイティング&エモーショナルな近未来ヒロイックワイヤーアクションが800円引きで鑑賞できるこの機会、逃すことなかれ!【トライワークス】