百田尚樹「永遠の0」を岡田准一主演×山崎貴監督で映画化!共演に三浦春馬、井上真央
現在累計100万部突破の百田尚樹の長編戦争小説「永遠の0」が岡田准一、三浦春馬、井上真央の出演で映画化されることがわかった。監督は『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの山崎貴。岡田と山崎監督がタッグを組むのは今回が初めてになる。
百田の作家デビュー作の原作は、太平洋戦争を題材にした長編戦争小説にも関わらず、現代の若者が祖父の足跡をたどるミステリー仕立てという斬新な内容で人気を博した。司法浪人が長く続き、目標を見失っていた青年・佐伯健太郎とその姉は、わずかな手がかりの中から太平洋戦争で特攻により戦死した祖父・宮部久蔵という人物を解き明かしていく。「海軍一の臆病者」「お命大事」「帝国海軍の恥さらし」という酷い宮部評にやる気をなくした健太郎だったが、「宮部は凄腕のパイロット」「何よりも家族を愛していた男」と話す戦友と出会う。
「読み始めたら手を止めることができないほど、作品に引き込まれた」という山崎監督は、今回の映画化に並々ならぬ思いをかけている。零戦によるダイナミックな空戦は、実物大の零戦を新たに製作するほか、これまで手がけた作品の中で最多ともなりうるCG技術をフル活用し、迫力満点の戦闘シーンを徹底再現。「今までで一番過酷な撮影現場になるだろう」という言葉通り、原作のダイナミズムを損なうことなく、当時の戦争の臨場感を表現する。
「原作を読んで、すぐに岡田さんが浮かんだ」という山崎監督と、「監督と以前から一緒にお仕事をしたかった」という岡田が初タッグ。撮影前にばっさりと髪を切る予定で、戦争を題材にした作品へは初出演となる。「原作ファンの方の期待を裏切ることのない作品に、そして戦争を実体験していない私たち世代にも、家族のために生きるということにこだわった男を演じることで、何かしら感じ取っていただける作品にできるよう、撮影に臨みたい」と意気込みを語る。
祖父・宮部久蔵の大いなるミステリーを解き明かしていく現代の若者・佐伯健太郎役の三浦は、戦争を知らない現代の若者の視点を体現し、見る者の代表として宮部の運命の謎を追う重要な役を演じる。『八日目の蝉』(11)でアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した井上は、久蔵が愛し続け、娘と共に久蔵の帰りを待ち続けた妻・松乃を演じる。
『永遠の0』は6月にクランクインし、奄美大島や千葉、茨城などのロケ地で大規模な撮影を行うほか、アクロバティックな空撮を行うなど、近年の実写映画では稀に見る3ヶ月に及ぶ壮大な撮影を敢行。岡田はクランクイン前にトレーニング、軍事教練を積み、現存する零戦パイロットたちにヒアリングを重ねるなど、徹底したリアリティを追求する。完成は2013年春頃、公開は2013年を予定している。【Movie Walker】