歴代最高の大統領にしてヒーローの原点、リンカーンの昼の顔が公開に!

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歴代最高の大統領にしてヒーローの原点、リンカーンの昼の顔が公開に!

リンカーン 秘密の書』(11月1日公開)は最新作『ダーク・シャドウ』(公開中)をはじめ、独特の世界観で人々を魅了し続けるティム・バートンが製作を、『ウォンテッド』(08)など想像を超えるアクション映像で世界を湧かしたティムール・ベクマンベトフが監督を務めた、2012年最大のアクションエンタテインメント大作だ。7月4日のアメリカ合衆国独立記念日に公開された本作の新場面写真では、これまでの斧を巧みに操り、超絶アクションを繰り広げる夜の顔“ハンター”としてではなく、「人民の、人民による、人民のための政治」という、誰もが知る名演説をする昼の顔“大統領”としてのリンカーンが見られる。

アメリカ合衆国第16代大統領リンカーンは、歴代の大統領の中で最も偶像視された一人であり、“最も偉大な大統領”にも挙げられる人物。彼は写真撮影された最初の最高司令官であり、彼の肖像は5ドル紙幣に使われている。今回解禁された写真のシーン、「人民の、人民による、人民のための政治」という一節が有名なリンカーンの演説は、7月4日が記念日に制定されているアメリカ独立宣言と並び、アメリカ史の中で特別な位置を占める演説だ。

本作は、リンカーン生誕200周年(2009年)に立案された企画で、同じくスピルバーグもリンカーンの映画を今年公開。アメリカでは11月に大統領選が行なわれるということもあり、リンカーンに再注目する動きが活発化している。激動の時代のリーダー像が問われる昨今、リンカーンの卓抜したリーダーシップが注目を集めていると言えよう。

また、先に公開されているリンキン・パークのミュージックトレーラーでは、リンカーンの斧を使った超絶アクションが見られるが、リンカーンが斧の達人だったということは史実。丸太小屋で育ち、10代の頃から家事の手伝いをしていたリンカーンは、斧で木を切る能力に長けていたという。後にリンカーンが公職選挙に立候補した際も、丸太を誰よりも早く切ることができることで有名だった彼に、人々は愛情を持って接したと言われている。

さらに、今年は『アメイジング・スパイダーマン』(公開中)、『ダークナイト・ライジング』(7月28日公開)、『アベンジャーズ』(8月14日公開)と、スーパーヒーロー映画の公開ラッシュ。大富豪、御曹司、カメラマン、サラリーマンなど、ヒーローの表の顔は数あれど、大統領の顔を持ったヒーローはリンカーンただ一人だ。製作を務めるティム・バートンは語る。「リンカーンはスーパーヒーローの元祖だ。僕はその点がとても気に入っているんだ。彼には元祖バットマンのようなところがある。昼間の仕事とは別に、他のこともやっているからね。ヒーローというのは誰でも何らかの傷を持っていると思うが、彼の場合は母親をヴァンパイアに殺されたことがきっかけとなって行動を起こさせたんだ」。

本作で主演のベンジャミン・ウォーカーの顔をエイブラハム・リンカーンに変身させる仕事は、オスカー受賞のメーキャップデザイナー、グレッグ・キャノンが担当した。彼はイリノイ州スプリングフィールドにあるリンカーン博物館の専門家と協力し、晩年のリンカーンのメイクは本物のリンカーンのデスマスクを元にして行った。そのメイクを施されたベンジャミン・ウォーカーが、前述した「人民の、人民による、人民のための政治」とスピーチするシーンの撮影では、その場にいる誰もが熱狂したという。【Movie Walker】


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