日本のアニメーション界を代表する巨人、杉井ギサブロー監督の素顔とは?
「鉄腕アトム」「どろろ」「タッチ」など数々の名作アニメに携わり、傑作『銀河鉄道の夜』(85)を手がけたことで知られるアニメーション界の重鎮、杉井ギサブロー監督。最新作『グスコーブドリの伝記』が現在公開中である彼の素顔を追ったドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』が7月28日(土)より公開されている。
現在、71歳の杉井監督。1958年に18歳で黎明期のアニメの世界に飛び込み、21歳で手塚治虫が創立した虫プロに参加。「鉄腕アトム」で初監督を務めたのは23歳のことで、以後、第一線で活躍し続けており、戦後日本のアニメーション史そのものを体現している存在と言っても過言でないだろう。
そんな杉井監督は、34歳の頃、創作活動に限界を感じ、家庭も仕事も捨てて日本中を放浪していたこともある。キャリア絶頂期、約10年にも及ぶ旅を続けた果てにいったい何を見たのか?業界復帰後は「タッチ」や『銀河鉄道の夜』といった傑作を連発し、現在に到るまでアニメ界の中心で挑戦を続けている実像が、多くの関係者のコメントや、『グスコーブドリの伝記』制作現場などの風景から見えてくるはずだ。
宮崎駿、高畑勲を育てたカリスマアニメーターの大塚康生をはじめ、『哀しみのベラドンナ』(73)の山本暎一、『幻魔大戦』(83)のりんたろう、といった大御所たちがコメントを寄せ、数々の名作アニメ映像とともに紡がれる巨人の実像。その姿を是非、『グスコーブドリの伝記』と併せて劇場で確かめてほしい。【トライワークス】
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