『るろうに剣心』の香川照之、おかっぱ頭に差し歯、シークレットブーツの怪演!
佐藤健主演、和月伸宏の人気コミックの実写映画『るろうに剣心』(8月25日公開)で、香川照之がまたもや怪演を見せた。香川といえば、『あしたのジョー』 (11)で、ハゲのヅラと差し歯をはめた丹下段平役が強烈だったが、『るろうに剣心』の性悪実業家・武田観柳役の作り込みも半端がない。七三おかっぱ頭のエクステと差し歯をつけ、15cmのシークレットブーツを履き、まさに振り切った役作りをしているのだ。
主人公・緋村剣心役を演じた佐藤は、香川について「ヤバイですね」とうなる。「まず、メガネをかけた時点で顔が違う。それで差し歯を入れて、アゴも違うし、身長も伸びている。後半のガドリングガンを撃つシーンなんかを見ると、『子供は泣くぞ!』ってみんなで言ってました」。とはいえ、「そうゆう過激なキャラクターを演じつつも、ちゃんと計算して、お芝居でされているところが本当に素晴らしいと思います」と、佐藤は心からリスペクトする。
コミックの映画化では、キャスティングの妙が重要だが、『るろうに剣心』は、原作者やスタッフが熱望したという佐藤健の剣心役はもちろん、ヒロイン神谷薫役の武井咲、斎藤一役の江口洋介、宿敵・鵜堂刃衛役の吉川晃司、相楽左之助役の青木崇高など、脇のキャラクターたちもそれぞれにしっくりはまっている。また、意外性のあるキャスティングとされた高荷恵役の蒼井優も、人を食ったような悪女キャラで新境地を開拓。俳優陣が織り成す化学反応を存分に堪能したい一作でもある。【取材・文/山崎伸子】
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