高倉健、感涙!富山刑務所を訪問、受刑者を激励「一日も早く、あなたの大切な人のところへ」

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高倉健、感涙!富山刑務所を訪問、受刑者を激励「一日も早く、あなたの大切な人のところへ」

『鉄道員 ぽっぽや』(99)などの監督・降旗康男と主演・高倉健で、亡き妻の思い出をたどる夫の姿を描いたロードムービー『あなたへ』(公開中)。8月26日、本作のロケ地でもあり、物語のスタート地点でもある富山県で公開記念舞台挨拶が行われた。高倉が富山で舞台挨拶を行うのは今回が初めてのこと。

高倉演じる倉島英二の勤め先という設定で、撮影にも使用された富山刑務所へ撮影協力の感謝の気持ちを伝えるため表敬訪問を行った。この日は所内で本作の上映が行われたが、興行中の映画を刑務所で上映することは極めて異例のことで、東宝としても、富山刑務所としても初の試みとなった。

刑務所内の講堂で挨拶を行った高倉は、約350名の受刑者を前に、「昨年、富山刑務所には大変お世話になりました。これから見ていただく映画『あなたへ』は、人を思うことの大切さ、そして思うということは切なさにつながる(ということを描いています)。一日も早く、あなたの大切な人のところへ帰ってあげてください」と言葉を詰まらせながら語りかけた。「自分は日本で一番多く、皆さんのようなユニフォーム(舎房衣)を着た俳優です」と場を和ませつつも、ゆっくりと言葉を紡ぐ高倉の姿を見て、涙ぐむ受刑者の姿も見られた。高倉も「なぜだか涙が出ました。不思議な映画のスタートとなりました」と感慨深げな表情だった。

その後、映画の撮影が行われたTOHOシネマズ ファボーレ富山で、高倉と共に共演者の田中裕子、降旗監督が舞台挨拶を行った。上映後の興奮冷めやらぬ観客を前に、高倉は「暑い中、こんなにたくさんの方に来ていただいて、とっても嬉しいです」と挨拶。降旗監督が「山、海、街が一緒に画面に入るとても映画的な街でした。また撮る機会があると嬉しいです」と答えると、客席からは大きな拍手が沸き起こった。本作は高倉にとって、6年ぶりの映画出演となったが、「6年間休んだことを反省しています」と心境を明かし、「ではまたすぐに次が?」という問いには「もっと仕事がほしいです」と発言した。富山県では富山刑務所、ファボーレ富山のほか、“東洋のベニス”とも呼ばれる新湊・内川や、島尾海岸にて撮影が行われており、田中は「新湊で、曳山まつりを再現していただいた撮影が楽しかったことが印象的です」と振り返った。

8月25日に公開した本作は、公開初日で観客動員が10万人を突破、今後250万人以上の動員を見込める好調な滑り出しとなっている。【Movie Walker】

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