裏切ったハリウッドを見返せるか!?フランスの新鋭が放つ怖すぎるホラーが登場
あまりの残虐描写から、日本では映倫が審査拒否までしたというフランス発のホラー映画『屋敷女』(07)。そんな同作を監督したアレクサンドル・バスティロ&ジュリアン・モーリーのコンビが、『屋敷女』の衝撃を超えるニュータイプホラーを創造した。それが9月8日(土)より公開される『リヴィッド』だ。
映画の舞台はハロウィンを迎えた小さな港町。悪友に誘われるまま、いわくつきの古屋敷に強盗を仕かけてしまった主人公は、屋敷の奥で一つだけ固く閉ざされた扉を発見する。ここに金品が隠されているに違いないと、扉の中に押し入った主人公たちだったが、そこにいたのは、とうの昔に死んだはずの屋敷の娘だった。禁断の扉が開かれ、異次元の魔界と化した屋敷の中で、想像を絶する惨劇が始まろうとしていた。
そんな本作の監督を務めたバスティロ&モーリーのコンビだが、実はハリウッド映画界とちょっとした因縁があることでも知られている。というのも、これまでにハリウッドから二度も監督を打診されながら(『ヘルレイザー』(87)のリメイク作と『ハロウィンII』(09)の監督)、二度とも企画が頓挫してしまうという苦い経験をしているのだ。ネオフレンチホラーの旗手ともてはやされながら、ことごとくハリウッドに裏切られた(!?)ふたりは、「リメイクや鑑賞年齢制限に縛られた映画を撮るために渡米するのはもうこりごり」と語っているとか。しかし、これは裏を返せば、ハリウッドの許容範囲を超えてしまうほど、彼らの構想が衝撃的だったということだろう。
満を持して発表した新作でハリウッドを見返すことができるか注目が集まる本作。前作『屋敷女』で強烈な演技を見せたベアトリス・ダルが意外な役柄で出演している点も見どころだ。ホラー映画史に新たなページが刻まれるかもしれない衝撃を、その目で見届けてほしい。【トライワークス】