モンスターのための憩いと社交の場「モンスター・ホテル」に集まるお客さんって?
人の生き血をすするドラキュラ、その怪力と醜い容貌で恐怖をふりまくフランケンシュタイン。モンスターと呼ばれ、恐れられるキャラクターたちが、実は人間から嫌われることで傷ついているとしたら。
人間から目の敵にされるモンスターの筆頭でもあるドラキュラが、とかく生きにくい世を暮らす仲間たちのため、故郷トランシルバニアに作ったモンスターたちの社交の場を舞台にした、『サーフズ・アップ』(07)や『くもりときどきミートボール』(09)などの3D CGアニメで知られるソニー・ピクチャーズアニメーションによる最新ファンタジー『モンスター・ホテル』が9月29日(土)に公開される。
本作に登場するモンスターたちは、ドラキュラの一人娘メイヴィスを、人間の魔の手から守ってきた、優しい心の持ち主たちばかり。そんな内面を反映してか、不気味に描かれることの多いミイラなども、とても可愛らしいキャラクターデザインになっているのだ。
メイヴィスが空を飛ぶために変身した時のコウモリ姿は、そのふわふわな毛並みと、大きな瞳が愛くるしく、フランケンシュタインは従来の映画やアニメで見られるほどのツギハギは少なめで、顔色は悪いけれど人の良さが伝わってくるデザインに。その妻・コーニスに至っては、1960年代のアメリカで流行したファッションに身を包んだセクシーな女性として描かれている。おおかみ男と、その子供たちのワイルドなスタイルも、ロックテイストあふれる感じでなかなかクールだ。なかでも、人気を集めそうなのがミイラのマーレイ。そのミイラらしからぬ、真ん丸のお腹と笑ったような口元が妙に可愛らしい姿は、見ているだけで笑いを誘う。
こんな可愛らしい(!?)モンスターたちが、たった一人の人間の登場にあたふたしながらも、何とかその状況を好転させようとする姿は、モンスターらしからぬユニークさがある。人間くさいモンスターたちの活躍を是非スクリーンで堪能してもらいたい。【トライワークス】