ホアキン・フェニックス「オスカーなんかクソ食らえ!ノミネートも二度とごめんだね」

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ホアキン・フェニックス「オスカーなんかクソ食らえ!ノミネートも二度とごめんだね」

いよいよ賞レースシーズンに突入!アカデミー賞の候補作品や俳優候補の名があがりつつあるが、なかでも第69回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞したポール・トーマス・アンダーソン監督『ザ・マスター』(全米公開中、日本2013年3月公開)で、フィリップ・シーモア・ホフマンと共に男優賞を受賞したホアキン・フェニックスは、第85回アカデミー主演男優賞の最有力候補の一人と言われている。

故リバー・フェニックスの弟であるホアキンは、業界でも変わり者と言われていたが、2001年には『グラディエーター』(00)で第73回アカデミー助演男優賞に、2006年には『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』(05)で第78回アカデミー主演男優賞にノミネートされており、実力は折り紙つきだ。

『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』では、第63回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞したが、アカデミー賞を『カポーティ』(05)のフィリップ・シーモア・ホフマンに奪われたホアキンは、2009年に「演じることに興味がなくなった」と役者引退宣言までしていたが、またしても、映画界の最高峰であるアカデミー賞争いの場に身を置くことになった

それについて、ホアキンは「アカデミー賞なんてクソ食らえだね。賞レースに参加もしたくないし、賞の価値を信じてもいない。まるで馬の前にぶら下がっている人参みたいだよ。それも、これまでの人生で味わったこともない、最高にまずい人参ね。そんなものほしくもないね」。

「完全に主観的なものだし、賞をもらうために人間どうしを争わせるなんて、世界中で最も愚かなことさ。うまう説明できないけれど、とにかくあんなに不愉快な経験をしたのは初めてだったんだ。二度とあんな状態に身を置くのはごめんだね」と、インタビュー誌に語っている。

たとえば『プレシャス』(09)のモニークは、賞レースに勝つためのキャンペーン活動を拒否したが、それでも助演女優賞を受賞した経緯がある。またメリル・ストリープも、巨大な資金をかけたキャンペーン活動に否定的だが、実力があるため、賞レースの常連となっている。

しかし今回、ホアキンは賞レースに参加すること自体を全面的に否定しているどころか、賞そのものの価値を否定していることから、アカデミー会員がどのような反応をするのかは未知数だ。もし仮にノミネートされた場合、ホアキンは参加を辞退するのだろうか?主演男優賞の本命の一人と言われているだけに、今後の行方が注目されている。【NY在住/JUNKO】

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