草なぎ剛、宇崎竜童から“男の中の男”と思った撮影秘話を披露される

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草なぎ剛、宇崎竜童から“男の中の男”と思った撮影秘話を披露される

草なぎ剛の人気ドラマの映画化『任侠ヘルパー』(11月17日公開)の公開を記念し、「任侠映画祭」というイベント上映が10月29日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。ユニークなのは、観客のドレスコードが、グラサンや黒スーツ、黒ジャケットなどの任侠ファッションという点だ。そんな黒づくめのファンたちを前に、草なぎ剛、ジャニーズJr.の風間俊介、宇崎竜童がトークショーを行った。本作の併映作品が、草なぎ剛の大好きな任侠映画である高倉健主演作『冬の華』(78)ということで、3人は高倉健や、男の中の男といった話題で盛り上がった。

草なぎ剛が演じるのは、元極道者の老人介護ヘルパー・翼彦一役。『あなたへ』(公開中)で高倉と共演した草なぎは、「一緒にお仕事ができることだけでも、奇跡的な巡り合わせ」と語る。「でも、あんなに家で考えていったのに、健さんの前ではお芝居ができなくて。健さんは『明るくすればするほど、悲しさが最後に出るから。何も考えないで明るくセリフを言ってれば、この映画は成功するから』って言ってくれて。それでやって、映画を見たら、超、僕、良くて(笑)。『任侠ヘルパー』では逆に動けたんだけど、彦一を演じられたのは、健さんとお仕事ができたからだなって」。

『駅 STATION』(81)、『海へ See You』(88)、『四十七人の刺客』(94)で、高倉健と3度共演した宇崎も、「健さんは、普段は寡黙で物静かなイメージがあるけど、向こうから開いてくれるからすごくリラックスできる。映画全体のことをすごく考えている。でも、共演者は心が裸になるから、計算が成り立たない」と高倉健の人となりを称賛。『冬の華』を見た風間も、「セリフがない時の色気がたまらなくて。しゃべらなくても気持ちが伝わってくるお芝居ってすごいなと思いました」と興奮気味に語った。

3人は、任侠映画の面白さを語り合った後、男がほれる男についてもクロストーク。風間は「一番辛い時は何も言わず黙って一人で向かう。兄貴みたいに黙って、一人で行くのはなかなかできることじゃない」と、草なぎ演じる彦一を例に挙げると、草なぎは「どんぶり飯を5杯くらい食う人。慎吾は昔、食べてて、こいつには勝てないと思った」と、香取慎吾の男前ぶりについて語った。

宇崎は、撮影中の草なぎに感心したというエピソードを披露。「撮影が夜中の3時で、寒い中、地べたに彦一が倒れているシーンがあって。ずっと倒れているけど、寝てないんです。それにメイクの人も『草なぎ君は一切ぐちりません』と言っていたのを聞いた時、尊敬しちゃって。草なぎ剛はちゃんと男をやっている。映画の中でも。男の中の男です」。

そんな草なぎ剛の男気が光る劇場版『任侠ヘルパー』。翼彦一が任侠道を貫く姿に注目したい。【取材・文/山崎伸子】

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