ダニエル・ラドクリフの愛国心に火をつけた英の老舗ホラーレーベル、ハマー・フィルムとは!?
2011年、『ハリー・ポッター』シリーズの完結によって、映画史上に残る大役を全うしたダニエル・ラドクリフ。彼が次なる出演作として選んだのが、12月1日より公開されている『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』だ。同作は黒衣の女が潜む不気味な洋館を舞台にした、品格漂うゴシックホラーとなっている。
本作を制作したのが、あのイギリスの老舗ホラーレーベル、ハマー・フィルム・プロダクションということを知らない人は、意外と多いのではないだろうか。『フランケンシュタインの逆襲』(57)や『吸血鬼ドラキュラ』(58)など、ホラー映画史上屈指の名作を制作してきたハマー・フィルムだが、1970年代半ば以降は沈黙状態が続いていた。しかし、2011年に日本公開されたクロエ・グレース・モレッツ主演の『モールス』で復活を遂げ、満を持して本作を発表することになったのだ。
そんな本作は、ハマー・フィルムが15年もの構想期間を経て世に送り出した力作。主演を務めたダニエルは、「英国が誇る伝統」とハマー・フィルムを説明し、「その伝統を未来に受け継ぐ一端を担えるのは、本当に光栄なこと。愛国心にちょっと火がついたって感じもするしね(笑)」と、今回の出演を心から喜んでいる。好きなハマー作品について尋ねると、彼は「以前、この質問に『ドラキュラ』って答えたら、『どのドラキュラですか?』って聞き返されたんだ。 『え?1本だけじゃなかったの!?』なんて言って、笑われちゃったよ(笑)。だから、定かじゃないんだけど、僕が言っているのは多分『吸血鬼ドラキュラ』(58)のことだと思う。あとは『恐怖』(62)がお気に入りなんだ」と明かしてくれた。
ちなみに冒頭の本編前に流れるスタジオロゴは、往年の名作がイラストとして盛り込まれており、コアなファンにはたまらない幕開けとなっている。ダニエルが『ハリー・ポッター』の次に選んだ作品として話題を呼んでいるが、老舗ホラーレーベルが満を持して発表した力作であることにも注目してほしい。ホラー映画ファンならずとも絶対に見逃せない一本だ。【トライワークス】