ディカプリオ、スピルバーグのオファーを断ったダニエル・デイ=ルイスを説得して『リンカーン』主役に!
レオナルド・ディカプリオが、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)で共演したダニエル・デイ=ルイスを、『リンカーン』の主役にすることに一役買ったらしい。
当初は、スティーヴン・スピルバーグ監督が手がける『リンカーン』(全米公開中、日本2013年4月19日公開)で、エイブラハム・リンカーンを演じるのは、『シンドラーのリスト』(93)でタッグを組んだリーアム・ニーソンのはずだったが、企画が長い間頓挫した結果、リーアムが「自分はリンカーンを演じるには年を取りすぎた」という理由で、同役を降板したという経緯がある。
その後、スピルバーグが直々にダニエルにリンカーン役をオファーしたそうだが、「ダニエルは、『私にはリンカーン役を演じることはできません。荷が重過ぎます。もし成功しなかったら、偉大な人物のイメージを落とすことになります』と言って、オファーを断られてしまった」そうだ。
そんな時、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(02)でタッグを組んだレオが、たまたまスピルバーグ監督の家を訪れて、『リンカーン』のプロジェクトについて尋ねてきたのだという。
「その日は、私と妻とレオだけで我が家でディナーを食べたのですが、レオが『そういえば、リンカーンのプロジェクトはどうなったんですか?』と聞いてきたので、ダニエルに断られたという、とても残念な話をしました。その時、レオはただ聞いているだけだったのですが、翌朝私のオフィスに電話をくれて、『これがダニエルの携帯電話の番号です。彼はあなたからの電話を待っていますよ』と言ったんです。レオがダニエルに何を話したのかは、今もわからないのですが、その後、この素晴らしい旅が始まったのです」と、スピルバーグ監督がUSAトゥデイ紙のインタビューで語っている。
『マイ・レフトフット』(89)で第62回アカデミー主演男優賞を受賞したダニエルは、一時期、俳優業を休業して靴屋になるためにイタリアで修行していたが、最終的にマーティン・スコセッシ監督に説得され、『ギャング・オブ・ニューヨーク』で俳優復帰を果たした経緯がある。
この時はノミネートだけでオスカーを逃したものの、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)で第80回アカデミー主演男優賞に輝いたダニエルは、今回の『リンカーン』で3度目の主演男優賞受賞を果たすかどうかにも注目が集まっている。【NY在住/JUNKO】