金髪イケメンが謎の惑星で大暴れ!現在のロシア映画の実情は?

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金髪イケメンが謎の惑星で大暴れ!現在のロシア映画の実情は?

2000年以降、エンタテインメント性を全面に打ち出した作品が数多く製作されるようになったロシア映画。従来のロシア映画のイメージを覆した『ナイト・ウォッチ NOCHNOI DOZOR』(04)と続編の『デイ・ウォッチ』(06)の世界的ヒットでエンタテインメント路線が強まり、ハリウッドをはじめ世界中から高い注目を集めている。

12月8日より公開されている『プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星』も、エンタメを重視したロシア発のSFスペクタクルだ。隕石事故で、とある惑星に不時着した宇宙船のパイロット、マクシムを主人公に、彼が国民を洗脳して支配する独裁政権を倒すべく、その惑星でレジスタンス活動に身を投じていく姿を、緊張感あふれるアクションとスタイリッシュな映像で描かれている。

原作はロシアが世界に誇るSF小説の大家、兄アルカジー、弟ボリスによるストルガツキー兄弟。映画ファンには、アンドレイ・タルコフスキーの『ストーカー』(79)、アレクサンドル・ソクーロフ監督の『日陽はしづかに発酵し…』(88)の原作者といえば、ピンと来る人も多いはず。これらの作品が、哲学的かつ終始穏やかなトーンで映画が進行するのに対して、本作は格闘アクションあり、ガンファイトあり、大爆発あり、ラブシーンありと、ハリウッド製のSF超大作にも匹敵するサービス精神を発揮している。

主演を務めるのは、本作で長編デビューを果たしたワシリー・ステパノフ。初主演作が大ヒットとなり、いきなりロシア映画界のスターダムにのし上がった超注目株だ。甘いマスクに鍛え上げられた肉体と、スター性もばっちりのうえ、デビュー作とは思えないほどの堂々とした演技で、将来を嘱望されている俳優と言われているのも納得だ。また、ヒロイン役のユーリヤ・スニギーリは、2013年2月14日(木)公開の『ダイ・ハード ラスト・デイ』でハリウッド進出も果たす有望株だ。

世界的に大きな流れに乗ってきているロシア映画。満を持して登場したハリウッド顔負けのSF超大作で、ロシア映画の新たな魅力を体感してほしい。【トライワークス】

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