年越しオールナイトが当たり前に?年末年始の映画館事情とは
一般的に正月映画と呼ばれる大作や注目作が、多数上映される年末年始。かつては繁華街などの映画館で年越しのオールナイト上映が多く実施されていたものだが、通常の週末オールナイト興行も減少している昨今、すっかり足が遠のいてしまったという映画ファンも多いのではないだろうか。ところが、ここ数年で年越しや年末年始を映画館で過ごすことが再び一般的になりつつあるというのだ。
その理由の一つが、ODS(Other Digital Stuff)と呼ばれる映画以外のデジタルコンテンツが急増したこと。昨年末は、福山雅治や桑田佳祐のカウントダウンライブを映画館で生中継され、会場に足を運べないファンで大盛況となったのだ。今年も、浜崎あゆみが国立代々木競技場第一体育館で行うカウントダウンライブをライブビューイング配信する「ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2012-2013 A WAKE UP」や、東方神起、BIGBANGらK-POPスターが総出演する「2012 MBC歌謡大祭典」など、音楽ライブが劇場で上映され、一部で既に完売の劇場も出るなどの人気ぶりとなっている。
そして、2012年は特にヒットが目立った劇場版アニメ作品も、イベント上映という形で年末年始のタイミングで改めて上映されることが多い。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序:破:Q 一挙上映&EVANGELION STORE TOKYO-01 presents“宮村優子の煩悩108叩き斬り除夜のあんたバカぁ?”」は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の序、破、Q一挙上映に一部イベント生中継を絡めたもの。Qが驚きの動員を見せた年だけに、ヱヴァで締めくくるのも良いだろう。そしてシネマート新宿では『魔法少女リリカルなのはThe MOVIE 1stリマスター版』&『魔法少女リリカルなのはThe MOVIE 2nd A’s』の年越し上映も開催。こちらのチケットは既に完売となっており、ファンの熱気が感じられる。
ちなみに、その他の通常上映はどうなのか。人気のシネコン、新宿バルト9に最近の年末年始の状況について聞いたところ、「例年、GWや夏休みと同様に混雑している」とのこと。作品にもよるが、基本的に朝から混雑しているようだ。「特に元日はファーストデイということもあり、非常に混雑します」とのことで、お目当ての作品がある場合は、座席の確保をしっかりおこなってから出かけたいところだ。そんな中で穴場の時間帯は夜。昼間は初詣や買い物で外出していた人たちも、夜はゆっくり自宅で、ということなのか、「特殊上映以外は比較的空いている」そうなので、夜を狙って映画を見に行くのも良いかもしれない。
アクションやミュージカル、家族で楽しめるアニメまで、話題作も目白押しな年末年始。今年は映画館で過ごしてみてはいかがだろう?【トライワークス】