AKB48のドキュメンタリー映画はファンならずとも心打たれる出来栄えだった!?
もはやメディア上で彼女たちの姿を見ない日はないほど、その一挙一動に注目が集まっているAKB48。彼女たちの2012年を追ったドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』が2月1日(金)より公開される。メンバーが過ごした一年間を振り返る同作は、2011年から毎年公開されている『DOCUMENTARY of AKB48』の3作目だ。ファン向けの作品に見られがちだが、実は「ファンならずとも感動してしまった」と一般層からの評判も良いことをご存知だろうか?
それぞれのメンバーにクローズアップし、彼女たちのプロとしての仕事ぶりをきっちり映し出した第1作。東日本大震災という未曾有の災害に直面し、被災地支援とアーティストとしての活動に奔走する少女たちを映し出した第2作。どちらの作品も、汗と涙を流しながら頑張る彼女たちの姿を見事に映し出しており、好き嫌いを超えて感動できる仕上がりになっていた。第1作は岩井俊二が製作総指揮を務め、第2作と今作はAKBのPVを多く手掛ける高橋栄樹が監督を務めるなど、製作陣が豪華ということもあり、単なるAKBの秘蔵映像集という範疇を大きく超え、ドキュメンタリー作品として高い完成度を誇っていると言って良いだろう。
そして今回の新作。2012年は絶対的エースだった前田敦子の卒業や、初の東京ドーム公演など、AKB史上最大のターニングポイントになった一年だっただけに、その背後には様々なドラマが渦巻いている。それらに密着し、メンバー一人、一人の物語が複雑に絡み合う様子をとらえた本作には、まるで壮大な群像劇を見ているかのような感動があるのだ。彼女たちが何かを選択し、決断し、そして前へと進んでいく姿からは、AKBのファンであるなしに関わらず、誰もが強いメッセージを受け取ることになるだろう。
今や時代を代表するような巨大アイドルグループに成長した彼女たちだが、そのような色メガネを外して見れば、そこにあるのは少女たちのリアルな物語だ。フィクションでは決して描くことのできない生々しいドラマを見つめてほしい。【トライワークス】