第85回アカデミー賞ノミネートで『007スカイフォール』関係者が天と地のリアクション!
現地時間1月10日に第85回アカデミー賞のノミネーションが発表された。下馬評通り、『007 スカイフォール』(公開中)の主題歌「スカイフォール」で歌曲賞にノミネートされたアデルは、「夢みたいだわ。まるでメリル・ストリープになった気分」と大はしゃぎのツイートをしている傍らで、関係者は50周年記念作となった『007 スカイフォール』が、今回もメインの部門で全くノミネートされなかったことに、遺憾の意と落胆の色を強くしている。
世界興収が10億ドルを突破した同作は、第72回アカデミー作品賞を受賞した『アメリカン・ビューティー』(99)のサム・メンデス監督が手がけ、アカデミー俳優のジュディ・デンチに加え、レイフ・ファインズ、ハビエル・バルデムが脇を固めている力作だ。これまでのボンド映画とは異なり、ボンドの人間性にも深く入り込み、ボンドを演じるダニエル・クレイグの演技も評価されていた。しかし、結果的には歌曲賞、作曲賞、撮影賞、音響編集賞、音響賞というテクニカル部門のノミネーションに終わっている。
今回でM役を降板するジュディはBBCテレビのインタビューに対し、「この映画の素晴らしさを認識してもらえなかったことは、真に遺憾なことです。サム・メンデス監督は素晴らしい仕事をしてくれました。本当にすごい映画です。007シリーズがアカデミー賞にノミネートされないのが、商業的に成功を収めているフランチャイズ映画だからではないと信じたいですが、そうなのかもしれません。わかりませんが、ただただ美しい映画なのに、残念でなりません」とコメントしている。
また、Fandango.comのアンケート調査でも、同作が作品賞にノミネートされなかったことに驚きとショックを覚えているファンが多いそうだが、総スカンを喰らった『ダークナイト ライジング』(12)を例にとっても、代々続いているフランチャイズ映画の主要部門ノミネーションは、実現する可能性がほぼゼロに近いことを証明する結果となった。
007シリーズでは、かつて歌曲賞にノミネートされたことはあるものの受賞はしておらず、最有力候補と言われているアデルの初受賞に大きな期待がかかっている。【NY在住/JUNKO】