これぞ匠の技!ミシュラン三つ星の寿司店「すきやばし次郎」に密着
ミシュランガイド東京で5年連続の三つ星評価を受けている銀座の名寿司店「すきやばし次郎」。各界の著名人も足繁く通うというこの店の店主・小野二郎に迫ったドキュメンタリー『二郎は鮨の夢を見る』が2月2日(土)より公開される。
駅ビルの地下にひっそりと店を構える「すきやばし次郎」は、わずか10席ほどしかない小さな高級店だ。メニューもなくカードも使えないばかりか、トイレも他店舗と共同になっているなど、3つ星店としては異例尽くめの同店。だが、出てくる寿司は誰もが認める極上の逸品だというから憎い。本作はこの店を背負って立つ87歳の主人に密着し(撮影当時は85歳)、寿司職人としての姿勢や、仕事に対する美学を見事に浮き彫りにして見せた。
そんな『二郎は鮨の夢を見る』だが、実はアメリカ人監督によって撮影され、もともとはアメリカで公開された映画だという点にも注目してほしい。というのも、何気ない仕込み作業に厳かなBGMが付けられ、実際に寿司を握る場面では壮麗な交響曲が流されるといった演出からは、いわゆる日本人の職人精神が、いかに海外で尊いものとされているかがわかることだろう。単調な作業の連続をここまで美しくとらえることができたのは、それが違う文化圏からの視線であったからなのかもしれない。
本国アメリカでの公開から一年を経て、ようやく日本でも公開されることになった本作。今やミシュランガイドの三つ星獲得数が、フランスを抜いて世界一になった日本の精髄を堪能していただきたい。【トライワークス】
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