ピース・綾部祐二がエロに関する持論を展開!「僕は真剣にスケベをやっています!」
「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞、蛭田亜紗子の同名小説を、竹中直人監督で映画化した『R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私』が2月2日(土)より公開される。“自分で自分の身体を縛ること=自縛”の快楽にとり憑かれた女性・百合亜の戸惑いと本音を描いた本作。男性キャストには安藤政信や津田寛治など、実力派が顔をそろえるが、そんななか、強烈なインパクトを残すのが人気お笑いコンビ、ピースの綾部祐二だ。そこで綾部を直撃!映画の見どころからエロに関する持論まで、たっぷりと語ってもらった。
綾部が演じるのは、百合亜の女子大時代の恋人・持田だ。「脚本の冒頭を読んでいる時は、持田は僕とは真逆の男だなと思ったんです。『変態の女の子なんてありえない、ノーマルが一番』というのが持田の持論。僕は、女性はエロければエロいほど良いと思っているので。女性が望んだことは全て受け入れるというのが、僕のポリシー。彼女が自縛をしていることに引いてしまうような男は、情けないと思います。僕だったら、『自縛をしているの』って女の子が言ってきたら、『お前、最高だな!』って興奮しますよ(笑)」。
自縛という官能的なテーマにも関わらず、若手女優の平田薫がさらりとした演技で百合亜役を好演。見る者の“秘密の扉”を優しくノックするような人間ドラマに仕上がった。綾部は「僕は平田さんとは、『TSY タイムスリップヤンキー』(12)でもご一緒していて。この映画は、平田さんの魅力に尽きると思うんです。透明感があって、清純派なのに、この映画では彼女の違った部分が見える。驚きましたね!思い切ったことにチャレンジしていて、鉄のハートの持ち主だったんだなって」と、平田の挑戦に賛辞を惜しまない。
恋人役とあって、劇中では百合亜との濃厚なキスシーンも演じている。「キスシーンは、一番最初の台本にはあったんですが、途中で一回なくなったんです。ちょっとへこんでいたんですが、撮影に行ったら、竹中監督から『やってみようか』と言われて。撮影当日に復活したんです。竹中監督からは『お芝居じゃなくて良いから、普段の綾部祐二がやっているキスを見せてくれ』と(笑)。なので、あのシーンは何の役作りもしていません。『とにかくカットがかかるまで、キスをし続けてくれ』って。恥ずかしくなるかと思ったら、意外と平気でしたね!」。
「ノーマルが一番」が持論の持田だったが、そんな彼にも人には言えない秘密があった。意外な性癖が明らかになるが、「彼も結局、変態なんですよ」と役柄を分析する。「我慢して、虚勢を張っているのって、不健康だと思うんです。その点、僕は真剣にスケベをやっています(笑)!持田もそうだけど、世の中の男性は、『今、この女性は満足しているのかな?』と疑問を持たない男性が多いんじゃないかと思って。縛るとか、もっとアブノーマルなことにチャレンジしてみたいと女性が思っているのに、その気持ちを汲み取れない。少なくとも僕は、その気持ちをキャッチできるようにしていますよ!」。
続けて、キャッチするコツを教えてくれた。「ムッキムキの筋肉の人に、『思いっきり殴って良い』と言われたら、何となく殴れる気がしますよね?それは何でかって言うと、安心感があるから。エロもそういうことなんですよね。女性に対して、『この人になら、エロを全開に出しても大丈夫だ』っていう安心感を見せてあげる。僕は常日頃から、そうしてます。エロマッチョですよ!この映画を見てもそうですが、エロを解放した方が楽なんですよ!男女の究極の愛情表現なんですから。その方が、お互いがお互いに幸せになれるはずです」。
自縛を止められない女性の姿を描いた本作。綾部にとって、止められない○○なこととは何だろう?「僕はどうしても、スケベ心が出てしまうのが止められないですね(笑)。女性に対してもそうですが、お笑いに関してもそう。それは人間、持つべきものだとも思うんです。貪欲という言葉よりかは、僕の場合、スケベ心という言葉がぴったりきますね」。
最後に「特に女性に見てほしい映画ですね。この映画をきっかけに、小さな扉でも良いので、一つでもエロティックな扉を開けてもらえたら嬉しいです」とメッセージを贈ってくれた。百合亜の前に進む力は、女性にとって爽やかな共感を呼び起こすはずだ。真逆の役に扮した綾部の熱演も楽しみに、是非劇場に足を運んでほしい。【取材・文/成田おり枝】