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まるで“死神の使い”…世界一過酷かもしれない究極の職業とは?

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まるで“死神の使い”…世界一過酷かもしれない究極の職業とは?

世の中には様々な種類のつらい職業が存在するが、中でも一、二を争うほど耐え難いのではないかと思える仕事をご存知だろうか? その名もずばり「メッセンジャー」。もちろん自転車便やバイク便ではなく、戦死した兵士の訃報を遺族に伝えて回る任務を背負った、「戦死通告官」とも呼ばれる兵士のことだ。そんなメッセンジャーたちの心の葛藤を描いたヒューマンドラマ『メッセンジャー』が3月9日(土)より公開される。

映画で描かれるのは、イラク戦争で負傷し帰国した若い兵士がメッセンジャーに選ばれ、上官と共に“任務”をこなしていく姿だ。その任務も、ただ戦死を伝えれば良いというわけでなく、厳格な4つのルールに則って遂行されなければならない。

ルールとは、「告知は身元確認から24時間以内」「告げる相手は最近親者だけ」「告知の時間は6時から22時」「最近親者には決して触れない」というもの。その内容からもわかるように、たとえどんなに罵られようが、抗弁したり同情することは許されず、あくまで機械的に、淡々と“戦死通告”をこなさなくてはならないのだ。「私の家族は死んだのに、なぜお前は生きているのか?」と取り乱した遺族から怒りや悲しみをぶつけられながら、それを繰り返すさまは、想像を絶する過酷さと言えるだろう。

劇中、批判にさらされ続け、心も身体もボロボロになった兵士は、ある未亡人の女性と出会うことで進むべき道を見つけるが…。繊細な語り口で、2010年の第82回アカデミー賞で助演男優賞と脚本賞の2部門で候補になったほか、世界各国でも絶賛された本作。残酷な戦闘シーンがなくとも戦争の恐ろしさや悲惨さが十二分に伝わってくるこの異色の戦争映画で、このような仕事が現実に存在していることを受け止めてみてほしい。【トライワークス】

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