『相棒』シリーズ水谷豊が「次の主役は伊丹刑事だと予測していた」と絶大な信頼
人気ドラマの劇場最新作『相棒シリーズ X DAY』の初日舞台挨拶が3月23日、新宿バルト9で開催され、田中圭、川原和久、国仲涼子、大谷亮介、山中崇史、山西惇、六角精児、神保悟志、及川光博、水谷豊、橋本一監督の総勢11名が登壇。主役を務めた田中と川原は「映画のキャッチコピーは“この日、すべてが終わる”ですが、この映画は今日からすべてが始まっていきます」と声を揃え、見事な相棒ぶりを披露した。
先日最終回を迎えたドラマ「season11」も高視聴率を記録し、もはや国民的ドラマとも呼ばれている「相棒」。劇場版最新作では、捜査一課の熱血刑事・伊丹とクールなサイバー犯罪対策課捜査官・岩月が相棒となり、ぶつかり合いながらも陰謀渦巻く事件の真相に迫っていく。水谷演じる杉下右京は、休暇でロンドンに滞在中という設定での登場となった。水谷は「ようこそ、『相棒』から生まれた“相棒ワールド”へ」と挨拶、会場から「右京さーん!」と大きな歓声が上がった。
川原はシリーズ開始以来、初の主役を務めた。「あまり主役という自覚がないんですが。キャンペーンをやってみて、いつもこんなことをやっている豊さんはすごいですね!」とコメント。一方、シリーズ初参加となった田中は「映画のキャンペーン期間に川原さんとの距離もグッと縮まりました。撮影中はあまりお話できなかったんですが、今では川原さんからギャグを言ってくれるようになった」と笑顔を見せ、さらに「岩月という役は僕に色々な出会いをくれた。人間としても成長させてもらった、大切な役です」と話してくれた。
伊丹刑事と共に、サブキャラクターの活躍にも注目が集まる本作。米沢守役の六角は「『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(09)の時のお客さんは小太りのおじさんが多かった。今日は女性が多いですね」と伊丹刑事の女性人気に驚きを隠せない様子。杉下右京の2代目相棒、神戸尊役の及川も「伊丹刑事の写真集が出来たんですって!なんで神戸尊が卒業する前に神戸の写真集を出さなかったのか」とぼやきながらも、「僕は神戸が卒業する『season10』の打ち上げでお別れの挨拶をしたんです。その時、川原さんの目は涙で真っ赤でした!」と川原の意外とも思えるエピソードを披露。川原は「誰が!」と照れながらにらみをきかせ、会場の笑いを誘っていた。
終始、息の合った掛け合いを見せるメンバーから、長年の積み重ねがひしひしと感じられた舞台挨拶。水谷は「ドラマが始まった頃は、このようなことが起きるとは思っていなかった。役者としてこんな経験ができるのは本当に嬉しいこと」と相棒ワールドの広がりに感激しきり。続けて「次の映画の主役は伊丹刑事だと予測していました。相棒役には誰がなるのかと思っていたけれど、田中圭君の名前が先にあって岩月役ができたのか、その逆なのか分からないくらい素晴らしかった」と新・相棒のふたりを絶賛。ファンで埋め尽くされた会場を前に、晴れやかな笑顔を見せていた。【取材・文/成田おり枝】