『ドラえもん』シリーズの寺本幸代、『県庁おもてなし課』本編挿入アニメを監督

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『ドラえもん』シリーズの寺本幸代、『県庁おもてなし課』本編挿入アニメを監督

有川浩の同名小説を、錦戸亮を主演、堀北真希をヒロインに迎え映画化した『県庁おもてなし課』(5月11日公開)。本編には、『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』(公開中)など2007年から『ドラえもん』シリーズの監督を務める寺本幸代が手掛けたアニメーション映像が挿入されている。

高知県庁・観光部に観光促進を目的として設けられた実在するおもてなし課を舞台に、仕事に奔走する人々と男女2組の愛、親子の愛、ふるさとへの愛を描いた本作。アニメーションとなっているのは、錦戸演じる掛水がパラグライダーから自然いっぱいの高知を見下ろし、観光立国となった高知県に思いを馳せるシーン。海・山・川に囲まれ、一大レジャーランドとなった高知の上空を、アニメーションになった掛水と多紀(堀北)が楽しげに飛行するというもの。

本作の三宅喜重監督は「『県庁おもてなし課』はリアルさとファンタジックさが混在する映画だと思っており、主人公が自分のふるさとに自信を持ち始め、いろいろな夢・妄想を膨らませていく様子をファンタジックに表現するためにアニメーションを使用しました。アニメーションが物語のターニングポイントになっており、主人公が夢だったものを現実にしようとしていく中で、アニメで表現されたものが実写に変わっていきます。アニメーションに関しては登場人物のキャラクターを十分に生かしたファンタジックで微笑ましいものに仕上がったのでとても気に入ってます」と、完成したアニメーション映像に満足の様子。

アニメーション映像を手掛けた寺本監督は「三宅監督のご要望では、実写に近づけるようなタッチではなく、より絵的な、イメージ的な映像にしたいとのことでしたので、キャラクターも背景もあまりリアルにならないよう心がけました。原作の表紙の雰囲気に近いものになったのではないかと思います」と納得の仕上がりになったようだ。アニメーションは40秒ほどの映像となるが、制作にあたり、ホエールウォッチングや四万十川など高知県の様々な名所を写真や映像で調べたといい、「自然が本当に美しくて、私も高知に行ってこの自然を体験してみたくなりました」と高地の魅力を感じたようだ。

寺本監督の手による鮮やかなアニメーションが彩りを添える本作。本作を見る者はきっと魅力的な高知県を発見すると同時に、自分の故郷をも彷彿とさせる風景に出会えるかもしれない。【Movie Walker】

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