日本初上陸した体感する映画“4DX”、実際の評判は?
『アバター』(09)の公開以降、日本でもすっかり定着したデジタル3D映画。『トイ・ストーリー3』(10)や『 ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』(12)など、アカデミー作品賞にノミネートされる3D映画まで登場し始めている。だが、立体映像だけを鑑賞するスタイルはもう古くなるかもしれない?4月から名古屋市の中川コロナワールドで稼動し始めた「体感型(4D)」を演出する最新劇場上映システム“4DX”が、幸先の良い滑り出しを見せているのだ。
4DXとは、3Dメガネによる立体映像に加えて、主に8つの演出が体感できるもの。映画のアクションとリンクした座席の「動き」、前列シートと劇場の壁面に仕掛けられた複数のファンによる「風」「水しぶき」「香り」「泡」「煙」「エア」。また、強力なフラッシュによる「閃光」の効果も映像世界を盛り上げる。よりアトラクション感覚で映画を体験することができる上映方式だ。
中川コロナワールドでの解禁作となったのは『アイアンマン3』(公開中)。通常の窓口料金にプラス1300円(2Dの場合はプラス1000円)を支払う料金設定となっているが、公開初日から満席状態が続き、5月12日には早くも1万人を突破してしまったほどの勢い。いち早く観賞したユーザーの反応も「思ったよりも揺れた」「デモ映像だけですごい」「アトラクションとして手軽に楽しめる」「水しぶきにびっくりリした」「アクション映画にぴったり」と上々のようだ。座席の稼働率は97%以上を記録し、普段映画を見ない層も集客しているそうだから、好調なスタートを切ったと言えるだろう。
中川コロナワールドでは、5月31日から『オブリビオン』(公開中)が始まり、6月15日(土)からは『G.I.ジョー バック2リベンジ』(公開中)、7月6日(土)からは『ワイルド・スピード EURO MISSION』が予定されている。さらに、他劇場への導入も積極的に検討されているとのこと。果たして4DXは、現在の3Dのように一般化する日が来るのだろうか。今後の展開に注目したい。【トライワークス】