中井貴惠、28年ぶりに映画出演「映画の現場は良いなあと感じました」
絵本をモチーフにした人間ドラマ『じんじん』(7月13日公開)の特別試写会が、5月20日に銀座ブロッサムで開催。大地康雄、中井貴惠、小松美咲、井上正大、山田大樹監督、絵本の原作者・ドリアン助川が舞台挨拶と囲み取材に登壇した。長年読み聞かせ活動をしてきた中井は、大地の熱いラブコールにより約28年ぶりの映画出演を快諾。「本当に久しぶりです」と笑顔を見せた。
企画から携わった主演の大地は、北海道の剣淵町で読み聞かせを聞きに行ったことが、本作を作るきっかけになったと言う。「子供たちがひっくり返って、大爆笑をしてるんです。絵本の力をまざまざと見せていただきました。そこでは、絵本を軸として優しい街づくりに成功していて、良いなあと。今の日本で、温かい話ができそうだなと思いました」。
中井は「大地さんから直々にお声をかけていただきました」とのこと。大地は「普通は、事務所を通すんですが、たまたま中井さんが近所の病院で読み聞かせをされていて。見に行ったら感動したんです」と、直談判に至った経緯を告白。中井は、「本当に嬉しかったです。私で務まるのかなと思ったけど、こういうチャンスはもうないと思って。私は映画(『女王蜂』)でデビューしたので、映画の現場は良いなとつくづく感じました」と感慨深い表情を見せた。
また、井上は大地について「現場で大地さんがオーラを放っていて、話しかけられなかったです。気迫がお芝居に全部込められていて、すごいなと感激しました」と興奮気味にコメント。小松美咲も「現場の雰囲気だけでも勉強になりましたし、演技に対しても前向きの姿勢なので、すごく勉強になりました」と語った。
『じんじん』は、絵本の里として知られる北海道上川郡剣淵町を舞台に、人の心の優しさや家族の絆を描くハートフルな人間ドラマ。サブロケ地として宮城県宮城郡松島町でもロケを敢行した。すでに5月18日より北海道で先行上映が始まり、舞台挨拶に訪れたという大地は「北海道の反応が良くて。スクリーンが満杯。また、迎えていただいて、こっちまで感動させていただきました」と、手応えを口にした。【取材・文/山崎伸子】