50代女性の全裸セックスシーンに世界中から感嘆の声!
第63回ベルリン国際映画祭で銀熊賞女優賞を受賞したスペイン・チリ合作映画『Gloria』。現在開催中の第51回ニューヨーク映画祭をはじめ、主人公となる50代ヒロインの描写が高く評価されている本作。その邦題が『グロリアの青春』(14年3月1日公開)に決定した。
本作は、一人寂しい夜を過ごしている58歳のバツイチ女性、グロリアが主人公。第二の人生を謳歌しようと参加したお見合いパーティで、7つ年上の元海軍将校ロドルフォと出会い、恋に落ちるというストーリーだ。注目すべきは、その美しい純愛ぶりなどではなく、元妻と娘からお金をせびられ続けるロドルフォの情けなさに興醒めし、グロリアが彼を見限るシーン! 孤独といったイメージが付きまとう中高年の人生を、ポジティブに描いている点が実に痛快なのだ。
だが、主演のパウリーナ・ガルシア演じるグロリアの人生模様が“老い”を全く感じさせないかというと、それは間逆。酒もタバコもセックスも貪欲に楽しむ一方で、彼女はシワが深く刻まれた素顔や、やや肉がたるんだ全裸も堂々と披露。不自然なまでに完璧な美を保ち続けているハリウッド女優とは違う、現実の中年女性の生き様を全身で体現している潔さが、作品の魅力を倍増させているのだ。
ベルリン国際映画祭では、女性層から圧倒的な支持を集め、10分間のスタンディングオベーションが起きたという『グロリアの青春』。まだ公開は14年3月1日(土)と先だが、世界中から称賛された本作の公開をまずは楽しみに待ちたい。【トライワークス】
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