『魔法少女まどか☆マギカ』劇場版最新作が抱える6つの矛盾とは?
11年1月から深夜に放送されたTVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。2012年に連続公開された『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語』の続編で、劇場版初の完全新作となる『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』が、いよいよ10月26日(土)より全国公開となる。
鹿目まどかの貴い犠牲によって、魔法少女たちの絶望の連鎖は断ち切られ、新たな理が生まれた世界。『[新編]叛逆の物語』のストーリーは、TVシリーズや先の劇場版2作のエンディングを経た世界から始まる…はずなのだが、これまでの予告編やチラシなどを見ると、いくつか矛盾している点がある。
1.「円環の理」となったはずの鹿目まどかが、この世に実在している。
希望を願い魔法少女となった少女たちは、やがて絶望につつまれ魔女となり、魔法少女たちは魔女と戦う。鹿目まどかは、そんな残酷な連鎖を断ち切るために、その身を犠牲にして魔法少女たちの運命を解放し、その代償として「円環の理」とよばれる概念と化してしまったはず。だが、[新編]には、現実の世界にまどかの姿が…。
2.魔女となったことで「円環の理」に導かれた美樹さやかが、この世に実在している。
絶望に包まれて魔女と化した美樹さやか。しかし、鹿目まどかの願いによって、彼女は円環の理に導かれて、もはや存在する者ではなくなったはず。だが、これまた[新編]には、現実の世界にさやかの姿が…。
3.弓を武器にしたはずの暁美ほむらが、また盾を手にしている。
かつての暁美ほむらは時間遡行の魔法を司る盾を装備していた。しかし、鹿目まどかによって再構成された新しい世界ではその盾を失い、まどかの能力を継承するかたちで弓を手にしていたはず。だが、[新編]ではまた盾を装備している。
4.魔獣と戦う運命の魔法少女たち。しかしその新たな敵はナイトメアとなっている。
まどかによって再構成された新たな世界。魔女の存在しないその世界で魔法少女たちが戦うのは、魔獣とよばれる新しい敵。[新編]では、魔法少女たちと魔獣との戦いが描かれるはず。だが、魔法少女たちが対峙するのは、ナイトメアというものたちだ。
5.見滝原中学生ではない佐倉杏子が、その制服を着ている。
隣町から来た佐倉杏子は、まどかやさやかたちが通う見滝原中学校の学生ではない。そんな彼女が、見滝原中学の制服を着ている。それはなにを意味するのか?
6.巴マミがお菓子の魔女を仲良く従えている。
魔法少女・巴マミはわずかに見せた隙をつかれ、お菓子の魔女に殺されてしまった。しかし、まどかによって再構成された新しい世界では、魔女そのものが存在しないために、彼女が何事もなかったかのように復活しているのは理解できる。だが、彼女が抱いている愛くるしい人形のようなもの、それはまさにお菓子の魔女ではないか…!
以上の矛盾を抱え、今週公開を迎える本作。劇場でのみ見ることができた下の予告編もチェックして、公開に備えてほしい!【Movie Walker】