剛力彩芽の涙に困惑した三谷幸喜監督「一緒に暮らそうか?」と妙な提案
三谷幸喜監督が初の時代劇に挑んだ『清須会議』の初日舞台挨拶が11月9日にTOHOシネマズ日劇で開催され、三谷監督をはじめ、役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、でんでん、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽のキャスト陣がズラリと登壇。豪華キャスト陣との共演に、剛力が「(私は)本当に幸せもの」と熱い涙を流した。
本作は、日本史上初めて会議によって歴史が動いたとされる“清須会議”を、あらゆる登場人物が絶妙に絡み合う三谷監督ならではの解釈で描いた、新しい歴史エンタテインメントだ。上映後の舞台挨拶とあって、三谷監督が「いかがだったでしょうか」と語りかけると、会場からも大きな拍手が沸き起こり、三谷監督も「ありがとうございます!」と新たなる挑戦となった最新作の初日に感激しきり。
汗臭い男として描かれる柴田勝家役の役所は「僕と勝家はまったく別人です」、優柔不断な池田恒興役の佐藤も「僕と池田恒興は同じ人間ではない!」、大うつけ者の織田信雄役の妻夫木も「僕は織田信雄とは別の人間!」と、必死の訴え。しかしながら、三谷監督は「僕は基本的に当て書きをしますから、僕から見た彼らはこんな感じです」と答え、会場も大爆笑。これには妻夫木も、「もうバカで良いですよ!バカです!」と開き直っていたが、三谷監督は「何も考えていないような、これだけのスマイルを持っているのは妻夫木さんだけです。植木等さんの後を継ぐのは彼だけです!」と、妻夫木の“うつけ者ぶり”を大絶賛だった。
そして「三谷監督の作品に初参加で」と口火を切ると、一粒の涙をこぼしたのが剛力だ。さらに「こんなに豪華な皆さんと共演できて、本当に幸せものだと思って。ちょっと泣いちゃいました」と声を震わせると、三谷監督は「一緒に暮らそうか?」と珍妙なコメントと共にハンカチを差し出し、「何を言って良いかわからない」と困惑の表情で、会場の笑いを誘っていた。
最後には、更なる大ヒットを祈願して、巨大な酒樽での鏡開きを実施。三谷監督は「どれくらいの力でやれば良いの?お餅をつくくらい?」と何度も聞き、大泉が「どれくらいの力でお餅をついているのか知らない」とバッサリ。登壇者が終始、息の合ったやり取りを見せ、温かな笑顔にあふれた初日舞台となった。【取材・文/成田おり枝】