ニコール・キッドマン、オスカー受賞は人生で最高にむなしい瞬間だった
『めぐりあう時間たち』(02)でみごとアカデミー賞主演女優賞を受賞したニコール・キッドマンは、キャリアで最高峰に上り詰めたにも関わらず、その時は人生で最高に空しい瞬間でもあったという。
01年に10年間連れ添ったトム・クルーズから突然離婚を言い渡されたニコールは、03年にオスカー像を手にした人生で最も幸せであるはずの瞬間について、「正直、キャリアの成功を心から喜ぶことは難しかったわ。キャリアは最高でも私生活はボロボロだった。最高のものを手にしたことで、いかに自分の私生活が空虚で空しいものかを思い知らされたわ」と、12月号のオーストラリア版Harpers Bazaarのインタビューで語っている。
ニコールは同作で、コートを羽織りそのポケットに石をつめて自宅近くのウーズ川で入水自殺した女流作家のヴァージニア・ウルフを演じたが、渾身の演技は悲惨な私生活と追い込まれた究極の精神状態から生まれた苦しみの結晶でもあったようだ。【NY在住/JUNKO】
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