剛力彩芽、常に前向き!その笑顔の原動力は?

インタビュー

剛力彩芽、常に前向き!その笑顔の原動力は?

水嶋ヒロ主演で、枢やなの大人気コミックを実写映画化した『黒執事』(1月18日公開)で、ヒロインを務める剛力彩芽。演じるのは、男装の令嬢として生きる巨大企業ファントムの若き総帥・幻蜂清玄(汐璃)役。持ち前の笑顔を封印したヒロイン役で、彼女は新境地を開拓した。剛力にインタビューし、笑わない役に挑戦した思いや、普段見せる笑顔の秘訣について話を聞いた。

剛力が演じた清玄(汐璃)は、コミックの設定をアレンジしたオリジナルキャラクターだ。清玄(汐璃)が、美しく冷酷な悪魔の執事・セバスチャン(水嶋ヒロ)と命懸けの契約をし、2人で難事件に挑む。最初は、男装の令嬢という役作りに試行錯誤したという剛力。「男っぽい見た目を考え、仁王立ちをしてみたり、若くして企業のトップということで、賢く偉そうに見せるために声を低くしたりもしました。でも(大谷健太郎)監督から、清玄(汐璃)は心に傷を負って男として生きているから、どちらかというと、感情や感じたことを大切にしてほしいと言われて。無理やり声を低くする必要はないということで、そこからちょっと安心してお芝居ができるようになりました」。

清玄(汐璃)役の内面にはどうアプローチしていったのか。「清玄(汐璃)が伝えたい言葉は、本当に大事なものが多かったので、ちゃんと彼女の思いを理解しないと、ペラペラな内容になってしまう。だから、汐璃を理解するために、かなり脚本を読み込みました。あとは、過去のシーンの映像を見させていただきましたが、それを見た時は素直に泣けましたね。見せてもらって本当に良かったし、あれがあったからこそ、今の汐璃になったのだと実感しました」。

ここまで笑わない役柄というのは初めてだったのだろうか?「少し前に、月9のドラマ(『ビブリア古書堂の事件手帖』の篠川栞子役)でも笑わない役でしたが、その時は、すごく照れ屋で消極的な女性だから笑わないというだけで、意味が違う。清玄(汐璃)は楽しいことを忘れてしまった人間で、笑えないんです。また、清玄(汐璃)は顔ではなく、目や言葉にすごく気持ちが出る子で、表情のお芝居ができないことが大変でした。笑うという感情がもてない子なので、楽しいことが大好きな自分とは正反対で、すごく悲しいと思いました」。

確かに、普段の剛力は、どこを切り取っても笑顔という印象を受ける。そんな彼女は辛い時、どこで憂さ晴らしをしているのか、気になるところだ。「家族ですね。実家に住んでいるので、とりあえず帰ったら、その日にあったことを全部話します。特に母親に。家に帰ればリセットできるので。それが大きいのかなと。寝る時に、今日も楽しかったなと思って寝たいんです。寝て、次の日、起きた時、なんか嫌だと思って起きたくないし。基本、あまり悩まないタイプですが。その日のことはその日のうちに忘れるというか、解決するようにしています」。

たまに、泣いたり怒ったりもするの?と尋ねてみると、「します」と笑顔で答える彼女。「でも、それは全部家族の前です。母親に八つ当たりとかをしてしまうんですが、したらしたで、『今日の彩芽は機嫌悪い』みたいに怒られます(笑)。その時、ああダメだなと。とにかく家族が大事です」。

ひまわりのような剛力彩芽の笑顔を支えていたのは家族だった。その原動力があるからこそ常に前を向き、いろんな役どころに対して果敢に立ち向かっていけるのだろう。特に『黒執事』は、かなりチャレンジングな話題作なので、彼女が切り開いた新たな魅力に注目したい。【取材・文/山崎伸子】

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