オスカー最有力候補作の不適切ポスターで、配給元が正式謝罪
今年のアカデミー賞作品賞の最有力候補と言われているスティーヴ・マックイーン監督作『それでも夜は明ける』(3月7日日本公開)のイタリア版ポスターが、人種差別として物議を醸していたが、配給元の責任者が非を認めて謝罪したことがわかった。
同作は、1841年に自由の身で生まれた黒人ソロモンが、奴隷として12年間を過ごした実話に基づいた作品で、主人公を演じ、アカデミー賞主演男優賞のノミネートが確実視されているキウェテル・イジョフォーが主役のソロモンを演じている。
ところが、イタリア版のポスターには、プロデューサー兼、大事な役どころではあるが脇役のブラッド・ピットと、横暴な農園主に扮しアカデミー賞助演男優賞のノミネートが確実視されているマイケル・ファスベンダーという白人が主役のように配置されており、このポスターを作製して映画をPRしたことが、白人至上主義の人種差別として問題視されていた。
WENN.COMによれば、「我々はこの映画をとても誇りに思っています。今回は非公式なポスターで、ブラッド・ピットやマイケル・ファスベンダーを不適切な形で前面に押し出した販促材として許可したことを深く反省しまたお詫びします。不適切なものは、すべて排除しました」と、イタリアの配給元BIMのボスが正式に謝罪文書を発表した。【NY在住/JUNKO】
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