名優でありながらオスカー像を手にできていない10人は?
現地時間の3月2日に第86回アカデミー賞授賞式が開催されるが、なかには興行成績を稼ぎ出す人気があり、ゴールデングローブ賞など各賞の受賞歴やアカデミー賞にノミネートされる実力も兼ね備えていながら、これまでにオスカー像を手にしたことがない俳優たちが多数存在する。
「オスカーにノミネートされるだけで幸せだ」とは、受賞を逃した俳優たちがよく口にする言葉だが、本音ははやり、キャリアの最高峰であるオスカー像が欲しいはず。特にノミネート回数が増えれば増えるほど、期待感の裏側でガッカリ感が増すという。
「アカデミー賞は1929年から開催されているが、マリリン・モンロー、ジェームズ・ディーン、スティーブ・マックーン、ケーリー・グランドなどはトロフィーを手にしないままこの世を去った。ピーター・オトゥールは最後に功労賞を手にしたが、主演及び助演男優賞とは無縁だった」と話した通り、たまたま強敵に阻まれたり、会員から好かれていないなどの理由もあって、受賞されるに値するにもかかわらず、過去に受賞歴がない10人を、E!オンラインがピックアップしている。
作品賞など7部門を受賞した『シンドラーのリスト』(93)のでシンドラーを演じたリーアム・ニーソンは、主演男優賞を『フィラデルフィア』のトム・ハンクスにさらわれたほか、他作品でも受賞に値する演技でノミネートを果たしていながら、1度も受賞に至っていない。
『刑事ジョン・ブック 目撃者』(85)でオスカーにノミネートされて以来、オスカーには無縁のハリソン・フォードや、『7月4日に生まれて』(89)、『ザ・エージェント』(96)、『マグノリア』(99)でノミネートは果たすものの無冠のトム・クルーズ、『ゴッド・アンド・モンスター』(98)や『ロード・オブ・ザ・リング』(01)のガンダルフ役でノミネートを果たしたイアン・マッケランは、舞台を含みこれまでに約60の賞を受賞しているが、アカデミー賞だけは無冠に終わっている。
『ブギー・ナイツ』(96)、『ことの終わり』(99)、『エデンより彼方に』(02)、『めぐりあう時間たち』(02)でノミネートされたジュリアン・ムーアもしかり、『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』(03)、『ネバーランド』(04)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07)でノミネートされたジョニー・デップ、『ワーキング・ガール』(88)、『愛は霧のかなたに』(88)でゴールデングローブ賞受賞を果たしながら、オスカーにはその後はご縁がないシガニー・ウィーバーも受賞なし。
ブラッド・ピットも『12モンキーズ』(95)、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08)、『マネーボール』(11)でノミネートされながら無冠に終わっているが、今回は俳優としてではなく、『それでも夜は明ける』が作品賞を受賞すれば、プロデューサーとしてオスカー像を手にする可能性が出てきた。
グレン・クローズに至っては、映画デビュー作『ガープの世界』(82)、そして『再会の時』(83)、『ナチュラル』(84)で3年連続オスカー候補となり、『アルバート氏の人生』(11)で6回目のノミネートを果たすが、一度もオスカーを手にしていない。
しかし、なんといってもオスカーノミネートの常連でありながら無冠に終わっていることで知られているのは、レオナルド・ディカプリオだろう。『ギルバート・グレイプ』(93)で天才子役としての名をとどろかせるもノミネートにとどまった彼は、オスカーで11部門を受賞した『タイタニック』(97)では、主役のレオだけがノミネートすらされない憂き目に遭っている。その後は『アビエイター』(04)、『ブラック・ダイヤモンド』(06)でもノミネートを果たすが、ゴールデングローブ賞ではノミネートされてもオスカーにはノミネートすらされないケースも多く、「オスカー会員のレオ嫌い説」が叫ばれるようになった。
今年も主演男優賞にノミネートされている『ウルフ・オブ・ウォールストリート』では、これまでのレオとは一線を画した演技が話題を呼んでいるが、『ダラスバイヤーズ・クラブ』のマシュー・マコノヒーという強敵がおり、今年も辛酸をなめることになるとの予想が濃厚だが、レオは悲願のオスカーを手にすることができるのか。結果が楽しみだ。【NY在住/JUNKO】