第13回トライベッカ映画祭が開幕!
01年のアメリカ同時多発テロ事件から13年。崩落したツインの世界貿易センタービルの跡地にはフリーダムタワーが完成し時の流れを感じさせられるが、甚大な被害を受けたトライベッカ地域を中心に、ニューヨークの復興を目的とし、ロバート・デ・ニーロらが立ち上げた第13回トライベッカ映画祭が、4月16日に幕を開けた。
同映画祭のオープニングを飾ったのはドキュメンタリードラマ『Time is Illmatic(原題)』。ラッパーのナズがいまから20年前の94年4月19日に発表したデビュー・アルバムが、ニューヨークはもとより世界中のヒップホップ界に与えた影響を、ジャズミュージシャンだった父親との関係を軸に描かれている作品で、まさに地元の映画祭らしい作品が選ばれ、ナズのパフォーマンスでオープニングを盛り上げた。
出展作品は、『スター・トレック』シリーズのアントン・イェルチンと『007 スカイフォール』(13)のベレニス・マーロウ主演の切ない恋愛ドラマ『5 to 7(原題)』、ウィキリークスがNSAスキャンダルを暴く40年も前に、FBIのドキュメントを盗むことに成功した事件を描いた衝撃ドキュメンタリー『1971(原題)』、クロエ・セヴィニー、クリストファー・ランバート、パトリシア・アークエットら主演で贈る83年に起きた銀行強盗の実話を基に描いたクライム・ドラマ『Electric Slide(原題)』、『96時間』、『トワイライト』シリーズのマギー・グレイス主演の青春ドラマ『About Alex(原題)』、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)でおなじみのシンガーソングライター、ビョークが昨年敢行して話題になった「BJORK BIOPHILIA バイオフィリア」のライブを描いたドキュメンタリー『Björk: Biophilia Live(原題)』、『アイアンマン2』(12)のジョン・ファブローが監督・主演も兼ね、スカーレット・ヨハンソン、ソフィア・ベルガラ、そしてロバート・ダウニー・Jr.やダスティン・ホフマンが出演するコメディ・ドラマ『Chef(原題)』、ダコタ・ファニング、ダイアン・レイン、エリザベス・バンクスらのクライム・ドラマ『Every Secret Thing(原題)』、マコーレー・カルキンの弟ローリー・カルキン主演のクライム・ドラマ『Gabriel(原題)』、ポール・シュナイダー、ヘザー・グラハムら主演のコメディ『Good By To All That(原題)』、コートニー・コックスがメガホンをとるコメディドラマ『Just Before I Go(原題)』、『アバター』(09)のシガニー・ウィーバーやスティーヴ・ブシェミが声優を務めるアニメ『MY DEPRESSION: THE UP AND DOWN AND UP OF IT(原題)』、『ソーシャル・ネットワーク』(10)のジェシー・アイゼンバーグとダコタ・ファニング主演のサスペンスドラマ『Night Moves(原題)』、時の人ジェームズ・フランコにエマ・ロバーツらが織りなす甘酸っぱい青春ドラマ『Palo Alto(原題)』、ケイティ・ホームズ主演のクライム・スリラー『Miss Meadows(原題)』、そして『潜水服は蝶の夢を見る』(07)のマチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエが再タッグを組んだロマン・ポランスキー監督作『Venus In Fur(原題)』など、多岐にわたっている。
また、コンティキと名付けたいかだで8000キロの太平洋横断に挑戦した男たちの実話を映画化し、第85回アカデミー外国語映画賞にノミネートされた海洋アドベンチャードラマ『コン・ティキ』に出演したスウェーデンで最もホットな俳優たちポール・スベーレ・バルハイム・ハーゲン、アンダース・バースモー・クリスチャンセン、ヤコブ・オフテブロ、トビアス・サンテルマンク、そしてベテラン俳優ステラン・スカルスガルド主演のクライムコメディ『In Order of Disappearance(原題)』や、ポール・ハギス監督作、リーアム・ニーソン、オリヴィア・ワイルド、ミラ・クニス、ジェームズ・フランコ、マリア・ベロ、エイドリアン・ブロディら豪華キャストが勢ぞろいし、3か国で3組のカップルが織り成す究極の愛のドラマ『サード・パーソン』(6月20日日本公開)など、今年も世界各国から5000本を超える応募作の中から選ばれた秀作が集結している。
クロージングには、今年のピープル誌が最もセクシーな男性に選んだ、マルーン5のフロントマン、アダム・レーヴィンとキーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロらが織りなす恋愛コメディ『Begin Again(原題)』が選ばれており、同映画祭は様々なイベント共に27日まで開催される。【NY在住/JUNKO】