新生キカイダーで初主演の入江甚儀、「こんなに楽しく初主演映画の撮影に臨めるなんて、幸せだなあ」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
新生キカイダーで初主演の入江甚儀、「こんなに楽しく初主演映画の撮影に臨めるなんて、幸せだなあ」

インタビュー

新生キカイダーで初主演の入江甚儀、「こんなに楽しく初主演映画の撮影に臨めるなんて、幸せだなあ」

およそ40年前、少年たちの人気を「仮面ライダー」と二分したヒーローがいた。石ノ森章太郎による「人造人間キカイダー」は、超絶的なパワーを持ちながら人間の心も持ち合わせた、アンドロイド・ヒーロー。体内に“良心回路”を持つが故に正義と悪の感情を同居させているダークヒーローが、『キカイダー REBOOT』(5月24日公開)として現代に甦る。キカイダーことジローを演じるのは、これが映画初主演となる入江甚儀。大がかりなアクションシーンや役作りについて話を聞いた。

初主演でいきなりアクションや複雑な感情表現を要するキカイダーを演じたことによって、結果的に大きな自信につながったという。「わがままな言い方かもしれませんが、主演だからといって変な気負いや必要以上のプレッシャーは感じたくなかったんです。共演のみなさんのすばらしい演技に身を委ねて、楽しく演じることができました。こんなに楽しく初主演映画の撮影に臨めるなんて、幸せだなあって思いながら(笑)」

アクションのための体力作りはもちろん、台本を読み込み、役作りも入念に行なった。特に、良心回路を持つキカイダーの感情をどこまで出すか、下山天監督と話し合いながらさじ加減を考えていったそうだ。「映画は台本の順番通り撮影するわけではないですから。物語の頭から終わりまで、どれくらいの感情を出して演じたらいいのか。人間味とロボットの間をどこで出してどこで引くか、常に考えながら演じていました。どれくらい笑顔を見せるか、どれくらい感情をあらわにするか、引き算の芝居が求められていました」

アクションシーンに備えて、映画の出演が決まった時から撮影に入るまでの間、長期にわたって肉体改造を行なった。毎日ジムで体を鍛え、帰宅してから柔軟体操。更には食事制限も行い、撮影が終わった今も続けている。「役作りにしても、肉体改造にしても、特に大変だとは思いませんでした。何も準備しないで現場に入って不完全燃焼するほうがよっぽどつらかったはず。そんな思いをするくらいだったら、台本を読み込んで完璧に準備して臨みたい。それに、アクションの練習をして毎日少しずつでもできることが増えていくのはおもしろかった。体を動かしたり鍛えたり、目に見える変化はモチベーションにつながりました」

アクションができるようになると、演技に対する考え方も変わってきたそうだ。「体を鍛えることによって立ち姿や歩き方も変わったし、芝居に対する自信も生まれました。毎日会っている人にも、『昨日とジャケットを着た感じが変わったね』と言われたり。アクションに挑戦したことによって、これからどんなことにでも挑戦できるって思えるようになりました」

実際に、いくつかのシーンではジローだけでなく変身後のキカイダーの中にも入ってアクションシーンを演じている。そうしないと、キカイダーの動きを習得できないから、と自ら志願したそうだ。入江の演技に対するまっすぐな姿勢は、今後どんな難役でも演じきれるのではないかと思わせる。「芝居は楽しいです。いつでも楽しいと思えるように、そのための準備や練習は怠りたくない。こんな気持ち、俳優を始めるまで味わったことがなかったんですけど」

強靭な肉体と精神を持つヒーロー、キカイダー。強いヒーローに憧れる男性はもちろん、女性もきっと「こんな風に助けて欲しい!」と思うに違いない。【取材・文/平井伊都子】

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