有村架純の声が高評価!『思い出のマーニー』のマーニー役の存在感が抜群
スタジオジブリの2枚看板である宮崎駿&高畑勲が一切関わらない作品として注目を浴びていた『思い出のマーニー』(公開中)が、先週末より遂に封切りを迎えた。もともとスタジオジブリ作品に起用される声優は、本職ではない俳優がキャスティングされることも多く、毎回注目を集めているが、本作はスタジオジブリ初のWヒロイン。特に、謎のヒロイン、マーニーの声を演じた有村架純が声優初挑戦とは思えない存在感を発揮していると話題になっているのだ。
テレビドラマ「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」や「あまちゃん」といった等身大のキャラクターを演じることの多い彼女だが、本作ではやや抑えた声のトーン。というのも、有村が演じたマーニーというキャラクターは、見知らぬ土地へやってきた心を閉ざした少女・杏奈を導くミステリアスな役どころゆえ。誰も住んでいないはずの湿っ地屋敷に暮らす青い瞳のマーニーは、屋敷での豪華なパーティに誘ったり、杏奈の悩みを聞いたり、いつしか杏奈にとってかけがえのない存在となっていく。有村はそんなお姉さん的な存在を巧みに演じ、声優としての可能性を披露しているのだ。
また、杏奈役の高月彩良も本作が声優初挑戦ながら、ネガティブ思想で過度に人との接触を避けているとげとげとした現代っ子を好演。イギリス文学をベースに現代の北海道へと舞台を移した本作において重要な役割を担っている。
『借りぐらしのアリエッティ』(10)の志田未来、『コクリコ坂から』(11)の長澤まさみ、『風立ちぬ』(13)の瀧本美織など、ジブリのヒロインという大きなプレッシャーをものともせず、その経験を糧にさらなる飛躍を遂げてきた先輩たち。有村&高月も今後、さらなる活躍を見せてくれるに違いない。【トライワークス】
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