北野武のスピーチにティム・バートンも爆笑!「賞金も何もない賞」をそろって受賞
第27回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが10月31日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、新設の“SAMURAI(サムライ)賞”を受賞した北野武監督とティム・バートン監督が登壇。豪華ツーショットの実現に、会場が大いにわいた。
比類なき感性でサムライのごとく、時代を切り開く革新的な映画を世界に発信し続ける映画人の功績をたたえるべく、新設された“SAMURAI(サムライ)賞”。『シザーハンズ』(90)『チャーリーとチョコレート工場』(05)『アリス・イン・ワンダーランド』(10)など数々の名作を手掛けてきたティム・バートン監督。一方の北野監督も、『ソナチネ』(93)『座頭市』(03)『アウトレイジ』(10)など、刺激的な作品を世に送り出してきた。
第1回の受賞者となり、北野監督は「“SAMURAI(サムライ)賞”というのは、賞金も何もつかないんですけど」とさっそく武節をお見舞い。「俺一人はイヤだといったら、ティム・バートンさんを連れてくるということで。『シザーハンズ』でショックを受けた、ものすごいビッグな監督なので。この人と二人なら恥ずかしくないなということで、来ました」とバートン監督との同時受賞について、喜びを明かした。
また「最近、お笑いとかテレビとか映画でも、内心はムズムズムズムズすることがあって。脱皮するというか、まあ1か所、むけていないところもありますが」と会場を笑わせ、「脱皮して、それも蛇が蛇になるわけではなくて、セミがトンボとか急に違うものになって飛んでいくような気がしていて。そのきっかけになれたらと、この賞に本当に感謝しています」とさらなる変化の予感を語り、会場から大きな拍手を浴びた。
北野監督のスピーチに、声を出して笑っていたバートン監督。「日本は大好きな国。怪獣を生んだ国です。本当に光栄です」と日本愛を語り、「偉大な北野武監督と一緒に受賞できるというのは、とても名誉なこと」と北野監督に笑顔を向けいてた。【取材・文/成田おり枝】