同じ役を12年間演じ続けた少年。そのリアルなビフォーアフター写真を公開!
少年とその家族の物語を描くにあたり、同じキャストを12年間にわたって撮り続けた異色作『6才のボクが、大人になるまで。』が11月14日(金)から公開される。監督&脚本は、『恋人までの距離(ディスタンス)』(95)から始まる「ビフォア」シリーズで、18年間にわたる男女の恋物語を描いたことで有名なリチャード・リンクレイターだ。第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した本作は、早くもアカデミー賞候補と期待されている。
物語の主人公は6歳の少年、メイソン(エラー・コルトレーン)。母の仕事の都合でヒューストンへ引っ越したメイソンは、そこで多感な少年時代を過ごすことに。母の再婚や義父の暴力、実父との交流、初恋など、さまざまな経験をして彼は大人へと成長していく。
見どころはなんといってもそのチャレンジングな制作過程。メイソン役のコルトレーンが歳を重ねるとともに、キャラクターも歳を取るという撮影手法は、本作に圧倒的なリアリティを与えている。またコルトレーンだけでなく、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレイターについても同様だ。今回掲載している写真を見比べると、12年に及ぶ撮影期間とそれぞれの変化を感じ取れるはず。
まるでドキュメンタリーのように、メイソンとその家族の人生を切り取った本作。劇中に、TVゲーム、小説、映画、政治など、その当時流行った“モノ”を盛り込んで時代の流れを認識させる演出も巧みだ。この異例の作品が醸し出す唯一無二の世界観をぜひ劇場で楽しんでほしい。【トライワークス】
作品情報へ