『ブラック・ハッカー』ナチョ・ビガロンド監督独占インタビュー「複雑なパズルを解くようなものだった」
一人の男が謎の人物からの甘い誘いに乗り、命令されるがままに罪を犯していくスリリングな展開を斬新な手法で描いた、イライジャ・ウッド主演のサスペンス・スリラー『ブラック・ハッカー』が11月22日(土)より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開される。
本作の監督を務めるナチョ・ビガロンドは自身の出世作『TIMES CRIMES タイム クライムス』(07)のハリウッドリメイクが進行しているなど、映画界で注目を集めているスペインの新進気鋭の映画監督。本作について、監督自身から独占インタビューで話を聞いた。
――イライジャ・ウッド、サーシャ・グレイと仕事をしての感想は?
「イライジャは古くからの友人で、主人公のニックは彼を想定して脚本を書いていたので、期待通りだったよ。最初はイノセントでびくびくしているが、徐々に暗い人物へと変化していく。一緒に仕事ができてよかった。そしてサーシャは、自分を変えようと努力しているジル役を演じるのに完璧な女優だ。彼女自身のアイデンティティを作品で見事に体現してくれたよ」
――監督自身がインターネットで体験した驚きのエピソードは?
「友人が僕にメールを送ろうとして、間違ったアドレスに送ってしまったところ、誰かが僕になりすまして彼にメールを送っていたことがあったよ!」
――ネットワーク社会に望むことがあれば聞かせてください
「お互いに尊重し合うことが大事だ。少なくとも実際に会ってつきあうのと同じように行動すべきだ」
――自身に影響を与えた人物や作品は?
「『ブラック・ハッカー』では、アルフレッド・ヒッチコックとブライアン・デ・パルマの二人から大きな影響を受けている。モーリス・ルブランとか、ガストン・ルルーの作品などひねりの効いたミステリー小説からの影響もあるね」
――次回作の構想について
「怪獣映画にひねりを加えた映画を作りたいね」
――日本のファンへメッセージをお願いします
「僕の映画を見てくださって本当に光栄です! 映画を楽しんでもらって、いろんな議論が広がる事を期待しています。ありがとう!」【Movie Walker】