さすが日本のオタク四天王!?庵野秀明監督の名言・珍言をまとめてみた
夫である庵野秀明監督との結婚生活を基にした、漫画家・安野モヨコによるエッセイ・コミックをアニメ化した『監督不行届』が、“いい夫婦の日”である11月22日(土)に発売。本作には、“オタク四天王”のひとりと言われる庵野秀明監督のオタクなエピソードが満載だが、とにもかくにも庵野監督の独特のパーソナリティは常に注目の的!ひょうひょうとオタク道を突き進み、「宮崎駿の後継者」という声まであがっている庵野監督とは一体?その人となりを、名言・珍言で振り返ってみた。
■「電柱に対する愛情が足りない!」(10月25日開催/TIFF 庵野秀明の世界(2)【長編実写映画編】)
これは、庵野秀明の出身地・山口県宇部市の風景を撮影したという実写映画第2作『式日 SHIKI-JITSU』に関するトーク中、工場付近で育ったため今でも工場や鉄の塊が好きという庵野が、“電柱愛”を熱く語った時のコメントだ。電柱や電線が多数登場する『エヴァ』の影響で、同じように電柱が描かれている深夜アニメを例に出し、「表層だけまねても、魂は入らない」と一刀両断。東京五輪に向けて“無電柱化”を推進している政界の動きに対し、「電柱がなくなった東京なんて、何の魅力もない」「電柱は文化遺産にするべき」と持論を展開した。
■「宮さん(宮崎駿)がすごいところは観察力」(10月26日開催/TIFF 庵野秀明の世界(3)【アニメーター編】)
これからのアニメーターに必要な能力として「観察力」と述べた庵野監督。その際、「1度見たものは忘れない記憶力、1回見ただけで構造的に把握していてこれがすごい」と、師匠である宮崎駿の才能を分析。「時々間違ってますけどね(笑)」と、途中何度も褒めたりイジったりを繰り返しているのも微笑ましく、2人の関係の良好さが垣間見えた。
■「『エヴァ』は作って、壊れてを自分の人生の中で繰り返してます」(10月27日開催/TIFF 庵野秀明の世界(4)【アニメ監督編】)
「『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズについては語らない」と公言している庵野監督だが、ファンが最も期待している新劇場版の第4作『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』について話を振られた際にポロリと出た本音がこちら。「体力的にも精神的にも、『エヴァ』は本当に毎回大変なんです。テレビ版のとき、“あっちの世界に行っちゃう”という一歩手前までいったんですよ」と、壮絶な制作エピソードも。とはいえ、トークの最後には「新劇場版も(4部作を)やり遂げます」と締めくくっていたのでひと安心!?
■「奥さん(安野モヨコ)がどれだけ好きなんだと(笑)」(10月30日開催/TIFF 庵野秀明の世界(5)【短編作品編】)
妻・安野モヨコ原作の「シュガシュガルーン」のアニメ化に際して、「奥さんの漫画のアニメ化が決まったときに、オープニングとエンディングは旦那の僕がやっておこうと思った」とコメント。制作意図についても、「できるだけ奥さんの漫画の世界を画面に出したかった」と語るなど、意外な献身ぶり(!?)を明かした庵野監督。最後には最愛の妻への告白ともいえるひと言で、自作を振り返り、会場を沸かしていた。
ちなみに、オタよめ道を邁進する妻・安野モヨコ(ロンパース)の視点で描かれるアニメ『監督不行届』でも、夫・庵野秀明(カントクくん)の愛妻家ぶりはバッチリ描かれている。作中で多少(!?)デフォルメされつつも楽しいオタク生活を満喫している庵野監督だが、リアルな現実では、制作会社カラーの代表取締役社長や、ドワンゴとの共同プロジェクト「日本アニメ(ーター)」の発起人を務めるなど、その肩にかかる重責は相当なもの。
前述した名言・珍言は、全5回で構成された第27回東京国際映画祭の特集「庵野秀明の世界」のトークショー内でのものだが、これらはほんの一部分。庵野監督の濃すぎるアニメ愛や、壮絶な制作エピソード、アニメ業界の繋がりなど、トークショー全5回の詳細レポートがMovie Walkerで配信中。それを読めば、庵野監督のオタクな面やその偉才ぶりも窺い知れるので、ぜひチェックしてみて欲しい。【トライワークス】
価格:3300円+税
発売元:ディー・エル・イー