ドラえもん旧声優陣からのエールに水田わさびが号泣!
「ドラえもん映画祭2015」が開催中の神保町シアターで、2月14日にスペシャルトークショーが行われ、現在ドラえもんの声を務めている水田わさび、のび太の声を務めている大原めぐみが出席した。サプライズで、小原乃梨子(のび太役)、野村道子(しずか役)の旧声優陣が駆けつけると会場も大興奮。新声優への苦悩があったという水田と大原に、小原から「10年続けたら本物!」と温かなエールが送られ、二人がこらえきれずに大粒の涙を流した。
3月7日(土)より公開となる『ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)』で記念すべき35周年となる「映画ドラえもん」シリーズ。新声優陣でのシリーズも10周年を迎えた。思い出の映画シリーズを聞かれた水田は、『のび太の恐竜2006』と回答。「クビになるかもと思いながらドラえもんをやっていたから、『映画をやれる』と決まったときに『ドラえもんを続けさせてもらえるんだ』と思って」と涙をこぼした。
さらに水田が「ネットを見てしまったり、電車でも隣の人が私のことを言っているというのが、ずっと続いて。『見た?ドラえもん』という声が町中から聞こえた」とバッシングを耳にしたことを振り返ると、小原は「前の方に慣れていれば、前の方がよかったという声も聞こえてくるはず。新しいものをやるときは必ずそういう洗礼を受ける」と水田と大原に語りかけた。
小原は「許されるなら、個人レッスンしてあげたいくらい」とにっこり。「でもそれはやっぱり違う。私たちは私たちのキャリアの中から出てきた呼吸がある。それをいきなり出てきて、いきなり重い役をできるわけがない。私たちはホームドラマだと思ってやっていました」と培った呼吸、絆がドラえもんシリーズをつくり上げてきたと話した。
涙が止まらない水田と大原だったが、小原は「10年続けたら本物ね!10年はかかるわよ!」と温かなエール。「次の世代から次の世代へと、作品を大事にして残していったら素晴らしい。あなたたちの力はすごいのよ」と優しく続けると、会場のあちこちからもすすり泣きの声が上がり、水田と大原も「頑張ります!」と気持ちを新たにしていた。
また残念ながらこの日は欠席となった、旧シリーズのドラえもん役・大山のぶ代からは手紙が届いた。手紙で「思い出に残っている映画は、『のび太の恐竜』」と明かされると、小原も「私も『のび太の恐竜』。藤子(F・不二雄)先生の夢がかなった作品」。野村は「しずかちゃんが大活躍した『のび太の海底鬼岩城』」と告白。小原と野村の藤子への思い出話やアフレコ秘話など尽きぬトークに、ドラえもんファンが集った会場からも笑顔と涙がこぼれていた。【取材・文/成田おり枝】