辻仁成「捨て身の人生の中、息子が残った」と激白
『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴローが、製作・監督・脚本・主演の1人4役を務めた 『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2月28日公開)のトーク付き試写会に、辻仁成が登壇。辻は、雑誌「女性自身」の田邉浩司編集長を聞き手に、連載コラム「ムスコ飯」や映画に登場する料理、プライベートな話まで、赤裸々に語った。
辻は、田邉編集長について「プライベートなことを相談できたんです。『女性自身』なのにね(苦笑)」と、絶大な信頼を寄せる。また、中山美穂との離婚騒ぎで渦中にいた頃を振り返り、「まさか、僕がテレビに出たり、こういうところへ出てきて話をするなんて。でも田邉さんから当時『あんた、面白いから出てみなよ』と言われて。その時、自分に嘘をつかずに、真っ直ぐにやれば良いんじゃないかと思ったんです」と述懐。
ジョン・ファヴローが自ら料理の猛レッスンを受け、シェフ役に挑んだ本作は、父と息子の交流を描くロードムービーでもある。辻も息子とよく旅に出るそうで「苦しいことや悩むことはたくさんあるけど、2人でいると最高だよねという話をよくするんです」と言う。また、毎日、息子に手料理を作っている辻は、「息子が『うまい』と言ってくれると、1日許される気がする。愛する人のために作って、一緒に食べられたら、最高です」。
さらに「僕も、(映画のシェフと同じく)、1年前、捨て身になるような人生だった。でも、息子が残った。こいつを食わせなきゃって。『おいしい』と言ってくれることが、そのときの自分の幸せだった。ある意味、新しい人生に向かうって感じでした」と、ふっ切れたような表情で激白。
劇中のシェフについて「自分を見てるみたいでした」と語り「世の中に暴言が回っている。でも、息子が1秒動画を上げていくことで、お父さんが復活していく。この映画を宣伝しろと言われた意味がわかりました。1つのことを一生懸命やるという、バカなお父さん。自分も変わり者ですが、自分の思ったとおりに生きていくことで、何か子どもにメッセージを出しているような気がします」と息子への愛を口にした。【取材・文/山崎伸子】