近未来映画の巨匠が描く『ゼロの未来』とは?

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近未来映画の巨匠が描く『ゼロの未来』とは?

巨匠テリー・ギリアム監督作のなかでも伝説的作品と名高い『未来世紀ブラジル』(85)『12モンキーズ』(95)に続く近未来映画『ゼロの未来』が、5月16日(土)より公開される。期待高まる本作のポスタービジュアルが解禁となった。

往年のギリアムファンの期待に応えるかのような世界観で、近未来映画の巨匠としての崇められるテリー・ギリアム監督作品らしい幻想的なビジュアルに仕上がっている。一度目にしただけで脳裏に焼き付くほど個性的かつ、強烈な印象を残す。

宇宙空間をバックに中央で視線を送るのは、2度のアカデミー賞に輝く名優クリストフ・ヴァルツ。ヴァルツが演じるコーエンが本作の主役だが、彼の頭上でサーカスの如くカラフルに飛び出しているのがコーエンの出会う個性豊かなキャラクターたちである。その派手さとは裏腹に、「本当の幸せは、限りなくシンプルなものである」と謳われたコピーも印象的だ。

あわせて解禁となった予告編では、近未来を想起させる冒頭から、孤独に生きるコーエンが、“ゼロの定理”の解明に挑むなかで人々と触れ合い、心の葛藤を浮き彫りにしながらも壮大なスケールを予感させる内容となっている。

クリストフ・ヴァルツ扮するコーエンの相手役には『海の上のピアニスト』(99)をはじめ、数多くの映画で活躍するフランスの女優メラニー・ティエリー。そして『ハリー・ポッター』シリーズのデビッド・シューリス。

ウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブタペスト・ホテル』(14)などに起用された注目の若手ルーカス・ヘッジズなどが物語を導くキーパーソンとして登場している。さらに、ベン・ウィショー、ティルダ・スウィントン、マッド・デイモンなどハリウッドスターたちのカメオ出演にも注目したい。

ギリアム監督は、「私が初めて日本を訪れたときに、とても西洋化されたホテルに宿泊し、そのあと秋葉原に行ったんだ。秋葉原駅で電車を一歩降りると、騒音や映像やダンスをしている姿や洗濯機やタイプライターや踊っている人の姿が目や耳に入ってきて…」

「あんなカルチャーショックを受けたのは生まれてはじめてだった。『ゼロの未来』のオープニング・シークエンスは、私の秋葉原旅行そのものなんだ」と、本作が日本文化から大きな影響を受けていることを明らかにした。

抑圧された世界に生きる男が愛と友情に気付き、変化していく様を力強く描いた本作。本当の幸せとは?そして“ゼロの定理”を解明することはできるのだろうか?場面写真や予告編だけでも期待せずにはいられない巨匠テリー・ギリアムの新しい近未来映画に、早く酔いしれたい!【Movie Walker】


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