『007』のD・クレイグが地雷除去で国連に協力
現役の『007』俳優ダニエル・クレイグが、国連の地雷・危険爆発物除去担当アドボケートに就任した。
ジェームズ・ボンドとして建物や車が爆発する場面を頻繁に体験しているダニエルだが、実生活では今後3年間、国連地雷対策サービスへの認識を高め、地雷や爆発物除去のために政治的・経済的支援が集まるように呼びかけていくという。
英紙ガーディアンによれば、4月14日にニューヨークの国連本部でダニエルのアドボケート就任が公式発表された際、パン・ギムン国連事務総長は「あなたは(ジェームズ・ボンドとして)殺しのライセンスを与えられていますが、私はあなたに人々を守るライセンスを与えます。私は8人目の国連事務総長なので“008”になりますね」
「私は世界中の映画ファンと同様、クレイグさんのジェームズ・ボンドがあと数秒しか残されていないという状況で爆弾を止めるシーンをハラハラしながら見ています。そのクレイグさんが、彼のスターパワーを使って、地雷除去に対する人々の関心を高めるお手伝いをしてくださるのは、さらにエキサイティングなことです」と取材陣にダニエルを紹介した。
ダニエルは、コロンビアのロケで地雷が眠っているといわれている場所に出くわした経験を語り、「地域には沢山の子どもたちがいました。僕も緊張していましたが、あの子どもたちの両親の心情を考えると想像を絶するものがあります。地雷は彼らが日常の生活に戻り、普通の暮らしを取り戻すことを不可能にしています」
「僕はこの任務を与えられ、人々の生活を守るために自分の命をリスクに晒しながら仕事をしている人たちと一緒に働けることを光栄に思います。全力を尽くします」と語った。【UK在住/ブレイディみかこ】
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