『リトルプリンス』の日本語吹替キャストが発表
1943年に発表されて以来、日本でも多くのファンを持つ不朽の名作「星の王子さま」。70年の時を経て、初のアニメーション作品、『リトルプリンス 星の王子さまと私』が現在製作されている。今回、映画の主要登場人物3人の日本語吹替を務める俳優が発表された。
勉強に明け暮れ、まるで大人のような心を持った主人公“女の子”を、NHK大河ドラマ「八重の桜」や「明日、ママがいない」などに出演し、今最も注目される子役の一人、鈴木梨央が演じる。
女の子の“お母さん”の声を務めるのは、自身も2児の母親として子育て中の瀬戸朝香。そして、かつて星の王子さまと出会い、その思い出を胸に生きる86歳の“飛行士”をベテラン俳優の津川雅彦が演じる。
また、本作は今年5月にフランスで開催される第68回カンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映されることが決定。鈴木、瀬戸、津川も参加することとなった。 鈴木は“主演女優”として日本史上、最年少だという。
同映画祭には、英語版を始め、イタリア、中国など世界中の声優の参加も予定されており、共にレッドカーペットを歩くことになる。3名とも初の海外映画祭に、喜びのコメントを寄せている。
アニメ声優初挑戦という、女の子役の鈴木は、「映画の中では女の子が『星の王子さま』の世界を大冒険するのですが、ハラハラドキドキして目が離せませんでした。大切な人とケンカをして怒ったり、泣いたり、感動したりする、とても素敵な女の子をイキイキと演じたいと思います」
「『大切なことは目に見えない』ということが伝わるように頑張ります。主人公の女の子のように飛行機に乗って初めての海外に、しかもカンヌ映画祭に行く“大冒険”ができるなんて、本当に嬉しくて、緊張とわくわくした思いで今からとても楽しみです」と喜びを表した。
娘の将来を思うあまり勉強ばかり押しつけてしまうお母さん役の声を吹替える瀬戸は、「子どもならではの、純粋な気持ちが描かれていて大人の私でも引き込まれました。大人になるとつい忘れてしまいがちな気持ちを呼び戻してくれる作品でした」
「子を持つ親としては、何より子どもの将来を一番に考えるものです。時には厳しくしてしまうことも子どもの為だと…。そんな気持ちを持って、見てくださる親御さんに伝わるよう作品に挑みたいと思います」と意気込みを語った。
今回発表になったキャラクターの中で唯一原作に登場する飛行士役の声を吹替える津川は、「『星の王子さま』は娘が3歳の時、最初に読んであげた1冊。娘は『星の王子さま可哀想』『なぜ?』『小さな星で一人ぼっちだから』。このお話が一番わかるのは子どもだと思いました。 海外映画祭はカンヌに限らず75歳にして初めて!これ王子さまのプレゼントかも?」とコメント。
英語字幕版ではジェフ・ブリッジス(『クレイジー・ハート』)、マッケンジー・フォイ(『インターステラー』)、レイチェル・マクアダムス(『アバウト・タイム 愛おしい時間について』)、ジェームズ・フランコ(『猿の惑星 創世記』)、ベニチオ・デル・トロ(『トラフィック』)、マリオン・コティヤール(『エディット・ピアフ 愛の讃歌』)ら、ハリウッドの超豪華俳優陣が声を務める。
英語版に勝るとも劣らない実力派俳優が揃った日本語吹替版。世界的名作がアニメーションによってどのように生まれ変わるのか、期待に胸膨らむ。『リトルプリンス 星の王子さまと私』は11月に公開予定。【Movie Walker】