城田優、バカなホスト役が「素の自分に近い」!?
福田雄一監督&菅田将暉主演で放つコメディ『明烏 あけがらす』(公開中)。場末のホストクラブを舞台にした本作で、どうやら俳優・城田優がこれ以上ないハマり役を披露している…!?この情報をキャッチした直後に城田へインタビューを敢行し、本人の口から話を聞いてみた。
城田が演じたのは、チャラくてバカなのに人気抜群、どこか憎めないオーラを放つホストのアオイ役。城田は「普段はクールだったり冷徹な役が多いんですが、アオイは割と素の自分に近い(笑)。僕は普段からおしゃべりだし、ふざけてるし、よく周りから『バカだね』って言われるので(笑)、今回の役はピッタリでしたね」とすぐに役との共通点を見つけたようで、役作りもスムーズだったと振り返る。
早い段階で役のイメージを掴んだ城田はアドリブにも積極的。「今回のセリフの50%ぐらいはアドリブですね。こんなこと他の現場ではありえないですよ(笑)」と笑うが、「こういうキャラだからこそ振り切って演じたかったんです。『監督、ダメなときは止めてくださいね!』という感じで、自分発信でチャラい要素をどんどん足していきました」とイメージを貫いて演じ切ったと話してくれた。
城田にとって今回のアオイほど相性のいい役はないのでは…と邪推してしまうが、本人も現場で起こるアドリブ合戦を楽しんだという。
「ムロ(ツヨシ)さんや佐藤(二朗)さんが台本にないことをどんどん仕掛けてくるんですよ。現場で起きたハプニングに対してもアドリブが入るし、それに対して僕も『なんなんスか』とバカなリアクションをする。福田監督やスタッフさんも本番中に何度も笑ってましたね」
そんな城田が注目してほしいというのが、「ノリオ(若葉竜也)が借金取りの山崎(新井浩文)と対峙するシーン」だという。
「ノリオが山崎に『私は今からあなたに睡眠薬を盛ります』とバカ正直に説明するんですけど、その“バカ対バカ”のやりとりがとにかくツボに入って(笑)。アオイもそこにいて、バカ、バカ、バカの三大バカが共演する。個人的にこのシーンが一番笑えました」
今回の『明烏 あけがらす』でコメディ作品との相性の良さを証明した城田優。「役者人生初のホスト役で、しかも初のおバカキャラ。ここまで“ザ・コメディ”な作品に参加するのも初めてです。笑いの感性は人それぞれなので、つくづくコメディって難しいジャンルだなと思うんですけど、見ていただけたら絶対に笑ってしまうシーンがあるはずです!」と自信をのぞかせた。ハマり役で開花した城田の新たな一面を見逃すな!【取材・文/トライワークス】