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新サラ・コナー、E・クラークのプレッシャー克服法とは

インタビュー

新サラ・コナー、E・クラークのプレッシャー克服法とは

この夏、SFアクション映画の金字塔『ターミネーター』シリーズの最新作『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(7月10日公開)が登場。アーノルド・シュワルツェネッガーが12年ぶりのシリーズ復活を果たしたことでも話題だが、新サラ・コナーを演じたエミリア・クラークの輝きは必見!来日した彼女を直撃し、シュワルツェネッガーから受けた刺激、プレッシャーに打ち勝つ方法までを聞いた。

『ターミネーター』シリーズを新たなタイムラインで描く本作。女戦士として生きるサラ・コナーと、「絶対に彼女を守る」とプログラムされたT-800が、人類滅亡の危機に立ち向かう物語だ。世界的大ヒットを記録するシリーズに飛び込み、超有名ヒロインのサラ・コナーを継承することになったエミリア。

「シリーズの1と2は、子どもの頃から何度も見て育ったの」と彼女自身シリーズの大ファンだったとか。「サラ・コナーに関してもどういった人物かは、自分の中にイメージがあった。天才的な人々が関わって大きな成功を収めたシリーズということもわかっていたけれど、今回はリンダ・ハミルトンの演じたサラ・コナーとはまた別の人物だと思ったの。私は脚本から入り込む女優なので、とにかく脚本を読み込んで、キャラクターを作っていったわ」

そうして、女戦士としての強さとハツラツとした魅力に加え、愛情と優しさをたたえた新たなサラ・コナーが誕生。シュワルツェネッガー演じるT-800と築く、父と娘のような関係性もドラマチックだ。「まるで『ベイマックス』のようだわ!」とその関係性を大好きな映画に例えるが、「シュワルツェネッガーからは、ものすごくたくさんのことを学んだ」とエミリア。「あれだけの経験と知識とを持っているのに、地に足のついた人間らしい部分がたくさんあって。そうできない人が多い中、周りの人たちへの気配りもできる人なの。いろいろな経験をしているのに、『人生に疲れた』なんていう陰りも微塵もなかった」

若いT-800と年老いたT-800が戦うという、驚きの展開も見ものだが、「彼からは、まったく歳をとったという印象を受けなかったわ」と、シュワルツェネッガーの年齢の重ね方にも刺激を受けることが多かった様子。「とにかくエネルギーの不足というものを感じることがない。若々しいエネルギーを持っていて、人生を謳歌しているのね。今でも毎日ジムに行ってものすごい訓練をするし、本当のプロフェッショナリズムを感じた。プロ意識が高くて、何かを達成しようと努力を惜しまない人。私も年齢を重ねてもそうでありたいと思ったし、見習わなきゃと思ったわ」

「世界で最も美しい顔100人」の1位に選ばれたこともあるほどの美貌の持ち主だ。しかし、対峙してみた彼女は、美人にありがちな“人を寄せ付けないオーラ”とは無縁!口を大きく開けて笑い、瞳をキラキラと輝かせながら人の話を聞く、なんともチャーミングな女性だ。エミリアにとっての理想の女性像とは、どんなものだろうか?

「今回のサラ・コナーは、理想の女性と呼ぶにはまだ若すぎるし、経験不足よね。でも彼女はものすごく良い資質を持っている。これからどんな成長をするかにかかっているはずよ。理想の女性になることって、不可能といってもいいくらい難しいことよね。外見ではなく内面上における自分の自信の持てるものを、もっともっと高めていくことが重要。その中でもユーモア、笑いというのが大事だと思うわ。笑いはどんな悲劇でも問題でも解決できるもの。他の人よりも一歩先に出られるものだと感じているわ」

本作の抜擢で感じたプレッシャーは相当のものだったことだろう。すると「イエス!」と苦笑いしながらキッパリ。「ユーモアで乗り切れないときもあるのよね。暗くなってしまう日もあったわ。これまでにもプレッシャーのある大きな役をやっているけれど、極端にプレッシャーが大きいときには、あまり先を見ないようにしているの。とにかく一歩一歩、一日一日、その日のことだけを考えて、先のことを考えないようにする。そうすると、なんとかなるものだということがわかったわ」

「いろいろな人がいて、いろいろなことを言われる業界」と自らが身を置く世界を分析。「本当の、芯からの自分の声を聞いて、責任を持って行動することが理想。それをモットーにしているわ」とまっすぐに未来を見つめる。最後には、元気をなくしている人々に向けて「自分の中のシュワルツネッガーを磨け」とメッセージまで送ってくれたエミリア。彼女の持つ輝きと新サラ・コナーの魅力が見事にマッチ。惚れること間違いなしのヒロインを是非お見逃しなく。【取材・文/成田おり枝】

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