トム・クルーズが選んだ『M:I』新ヒロインの素顔
トム・クルーズ主演最新作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(8月7日公開)で、謎の女イルサを演じる、レベッカ・ファーガソン。スウェーデン出身の彼女は、14年公開の『ヘラクレス』でハリウッドデビューを飾り、本作がハリウッド2本目だ。音楽学校出身の彼女が女優を志した理由を聞いた。
「声楽とピアノの勉強をしていた15歳のころ、たまたまオーディションを受けたの。それまでは舞台や演技に特別な興味は持っていなかったけれど、実際に会場で演技をして、『演じるということは、人生を語るストーリーテリング。いろいろな人に出会い、世界中を旅することができる。なんらかの形で仕事したい』と思った。それから女優の道を選んだの。女優の仕事は、プロジェクトごとにまったく違うことが待ち受けていて魅力的だったわ」
かつて音楽学校で学んだことや幼いころからやっていたダンスが、演技の助けになったこともある。レベッカは、音楽でも演技でも、なにかを創りだそうとするクリエイティヴィティは様々な側面でつながっていると考えている。
「音楽を専攻する人たちのなかには、数学も専攻する人もたくさんいる。音楽は私たちを多くの新しい可能性に導いてくれると思う。ダンスで学んだ感覚や動きも、今回、格闘技に応用することができた。それから普通にセリフを言うシーンでも、話し方やイントネーション、句読点など、リズムをつかむという点でも助けになった。そういうことをよく意識するの」
音楽とダンス、演技とは違うものを取り入れながら女優としてのキャリアを築いてきた彼女にとって、“異なるものから学ぶ”ということは、役作りにも活かされているようだ。今回演じたイルサはどのように役作りをしたのだろうか?
「違った要素をいろんな俳優や女優から学び取るのが好きなの。いつも思い浮かぶのは、ケイト・ブランシェット。今回のイルサ役は、イングリット・バーグマンやグレタ・ガルボといった往年のスターを見習って、それを少しラフにして、2015年現在の混沌としたものを加えて作り上げた感じね。エレガントであり、神秘性も秘めている女性だわ」
劇中では、美しいドレスを纏って敵を蹴り飛ばしたり、ウィーンのオペラハウスからトム扮するイーサンと共に飛び降りるなど、華麗なアクションも披露するレベッカ。彼女の内からあふれる美しさの秘密を聞くと、意外な答えが返ってきた。
「私は美容の知識があまりなくて、基本的なものに落ち着く。撮影中、トムを観察していてわかったことがあるの。水をたくさん飲んで、環境に優しいバイオダイナミック農法で生産された食材を使った食事と十分な睡眠をとり、的確に運動をして、常に微笑みを絶やさない、常に幸せでいる…。リラックスしている時、それが外にも現れるわ。どんなにたくさんのクリームを塗っても、それは美しさに反映されるものではないと思うの」【Movie Walker】