エヴァ・メンデスの“いい女”度に惚れ惚れの『ザ・スピリット』
“いい女”度が年々アップしているエヴァ・メンデスが、グラフィック・ノベルの映画化『ザ・スピリット』(6月6日公開)で、魅惑的なヒロインを熱演している。『トレーニング・デイ』(01)で注目されて以来、役の幅を広げてきた彼女だが、今回もセクシーかつしなやかな演技がたまらない。
主人公は『グッド・シェパード』(06)のガブリエル・マクト扮する仮面のヒーロー、スピリット。エバが演じるのは、かつての恋人サンド・サレフ役だが、役作りについてこう語る。
「かつてのデニー(スピリット)との関係は、13〜14歳という年齢だったせいもあり、とても純粋で愉快でクレイジーで感情的だったわ。でも、15年後に再会したサレフとスピリットもあの頃のままなの。もちろん、世の中の醜さを知ってしまった分、ふたりとも純粋ではなくなってしまったけど、ふたりの間には燃えるような感情が今も渦巻いているわ」
メガホンをとったのは、『300 スリーハンドレッド』(07)の原作者フランク・ミラーだが、エヴァは、ミラーをこうリスペクトする。「フランクの絵コンテを見ると、頭の中にこんな絵が描けているなんてすごいわ!って感心するの。それを撮影するんだけど、彼の素晴らしいところは、自分が求めているものが明確なのに、何かを変えることに対してオープンな点ね。クリアで具体的なビジョンを持ちながらも寛大で、考えをシフトすることができるの」
ところで劇中では、水中のシーンもあるが、恐怖心などはなかったのだろうか。「脚本を読んだとき、どうやって彼らに『実は泳げません』って伝えればいいんだろう……って思ったわ。水泳教室に通うことは構わないけど、水の恐怖と向き合う心の準備ができてなくて、大きな水槽を想像しただけで震え上がったわ」
でもその後、水中撮影をしなくて済むことが発覚した。「製作のデボラ(・デル・プレト)に何気ない調子でこう尋ねたの。『水中シーンは『タイタニック』(97)みたいに巨大水槽でやるのかしら?』ってね。そうしたら『いいえ、水は一切ないわ。ハーネスをつけて撮影するのよ』って言われて一安心したわ。でも、いつかはちゃんとやれるようになると思うけどね」
モノトーンを基調とした硬質でスタイリッシュな映像に、艶やかな色を添えているエヴァ・メンデス。スカーレット・ヨハンソンと共に、『ザ・スピリット』は女優陣の奮闘ぶりもチェックしていただきたい。【MovieWalker】